よくシステム開発と聞いたことはあるけど、内容は詳しくわからない、そんな方も多いのではないでしょうか。
AIの台頭など多くの企業が取り入れ始め、よりシステム開発が注目されてきております。
本記事ではそんなシステム開発が詳細までわかるように、
IT企業として20年以上の業務実績を持つ弊社のノウハウを活用し執筆を行いました。
また、実際にシステム開発が進められるように、流れも含めてまとめております。
ぜひ、お読みいただき、システム開発の理解を深めていきましょう。
1.システム開発とは
システム開発とは、企業が課題解決や業務をスムーズにするためにITを活用した仕組みを構築することです。
システム開発では業務システムや顧客管理システムといった開発が行われ、
具体例として、受発注をFAXでやり取りしていたが、PC上のクリック1回で行えるシステムを開発することなどがあげられます。
従来の非効率な業務を効率化するという側面でシステム開発は多くの企業から注目され、取り入れられています。
2.システム開発の進め方
システム開発を進める際の全体的な流れについて解説していきます。
また、システム開発を行うエンジニアですが、役割ごとに行うことが分かれていることも抑えておきましょう。
2-1 要件定義~運用保守まで
システム開発は主に下記の5つに分類されて進められています。
まずは要件定義を行います。
機能要件の定義、非機能要件の定義、制約条件の明確化を行い、それらを文書化します。
開発は要件定義で定められた内容を基にPMが管理行い進めていきます。
次に基本設計、詳細設計を行います。
要件定義を基に実装の方法やシステムのインターフェースなどの設計を行います。
これらを基に実装(プログラミング)へ進んでいきます。
そして実装、テストのフェーズへ進み、設計書を基にプログラミング、テストを行います。
主にPGが担当しますが、状況によってSEが担当することもあります。
最後に運用保守を行い必要に応じて改修を実施するなど、
システムの完成を目指します。
2-2 システム開発のエンジニア別役割
フェーズごとに担当する役割の一覧です。
PMとPMOは全体の管理がメインとなるため、全てのフェーズに関与していきます。
SEは要件定義~実装まで関与しますが、状況によってはテストの以降のフェーズにも関与することがありま
す。
PGは実装~のフェーズを主に担当をします。
合わせて確認しましょう。
役割 | 主な担当業務 |
---|---|
PG(プログラマー) | 実装やテスト工程を主に対応 |
SE(システムエンジニア) | 要件定義、基本設計、詳細設計、実装を主に担当 |
PM(プロジェクトマネージャー) | 開発全体の統括を主に担当 |
PMO(プロジェクトマネジメントオフィス) | コストの調整、ディレクション、PMの補佐を主に担当 |
3.システム開発の代表的な開発手法
システム開発で使われる主な手法を3つ紹介いたします。
これらの手法を用いてシステム開発が行われるケースが多いことから、
知識として取り入れておきましょう。
また、それぞれの特徴を掴むことで、実際にシステム開発を行う際に最適なものを選択することができるのではないでしょうか。
3-1 ウォーターフォール
システム開発の上流部分(要件定義)からテストまで一気通貫で進める開発手法です。
滝が上から下へと流れる様と同様に開発を進めます。
3-2 アジャイル
機能単位で小さいサイクルを繰り返し行う開発手法です。
ウォーターフォールのように一気通貫で開発をするのではなく、1つの機能が完了したら次の機能を進めるように小分けにして進めます。
また、機能ごとにリリース作業を行います。
3-3 プロトタイピング
進め方はプロトタイプ(試作品)の作成を行いながら開発を進める手法です。
特徴としては要件定義の明確化を目的としており、要件定義後にプロトタイプの作成を行い、依頼者からレビューをもらい、要件の認識齟齬がないようにします。
4.システム開発のおすすめパターン
パターン別におすすめの開発の進め方について解説していきます。
自社の状況を踏まえて最適な方法を検討してみましょう。
4-1 安さを追求するならオフショア
安さを最優先に考えている方にはオフショア開発をおすすめします。
開発を進めるにおいて最も安価であるのがオフショア開発です。
オフショア開発は日本よりも物価が低い東南アジア諸国を拠点としているケースが多く、中には日本の1/3程の物価水準の国もありその分もコストも抑えることが可能になっています。
しかし、昨今のオフショア開発の需要の高まりにより、価格が上がってきているのは事実であり、依頼するのであれば早めに検討することをおすすめします。
※下記はオフショア開発の進め方をトピックにした記事です。
より詳しく実践的な内容でまとめておりますので、併せてご参照ください。
〇オフショア開発 「オフショア開発とは?オフショア開発の魅力を解説」
〇オフショア開発 進め方「オフショア開発を成功させるための実践的な進め方【5ステップ】」
4-2 仕様が定まっていない場合はラボ型開発、SES、派遣、自社開発
仕様が定まっていなく、開発を進めながら仕様を検討したいという方にはラボ型、SES、派遣、自社開発をおすすめします。
受託開発(請負)以外のもの全てになりますが、完成物の納品ではなく作業に対しての契約であり、
仕様変更に柔軟に対応できる特徴があります。
自社開発は外注ではないので、いかようにもできます。
仮に請負で仕様変更をした場合、状況によって見積りを再度調整する必要があるなど、
完成物の納品が目的のため、手間が発生します。
そのため、仕様が定まっていない場合は受託開発以外を選択しましょう。
※下記はそれぞれの進め方をトピックにした記事です。
より詳しく記載をしておりますので併せてご参照ください。
〇ラボ型開発「ラボ型開発とは?ラボ型開発のメリット・デメリットとおすすめシーン」
〇SES 「SESは「違法?」という考えは正しいのか解説します」
〇自社開発 「自社開発とは?メリット、デメリットや活用方法を解説」
4-3 開発するものが明確な方は受託開発
前項で記載した内容と反対になりますが、開発するものが明確である場合は受託開発を活用しましょう。
既に固まった仕様となっているため、受託開発で完成まで依頼をしてしまった方が、依頼者側としては手間もかからないためおすすめです。
4-4 突然の自社エンジニアの退職で補充したい方は派遣
自社のエンジニアと一緒に開発をしてもらいたい場合は派遣を選びましょう。
状況的には、そもそも1名不足しながら開発していた、突然の退職などが発生し、
開発の進捗を落とさないためにも追加で人員を補充したい場合などに派遣を活用してもらいたいと考えております。
派遣であれば、指揮命令もでき、自社の社員同等として対応することができるなど、
もちろん費用はかかりますがおすすめです。
4-5 納品まで任せたい方は受託開発
前述しておりますが、受託開発であれば、納品物の完成責任があります。
そのため、依頼したら納品物までを全て任せることができます。
事前に仕様を固めておく必要はありますが、手間をかけたくないという方にはおすすめです。
ただ、事前に固めた仕様に変更、追加があった場合、影響範囲によっては相当の追加費用が発生するケースがあることを覚えておきましょう。
4-6 開発ノウハウの蓄積をしたいなら自社開発
自社内に開発ノウハウを蓄積したい場合は自社開発をしましょう。
ノウハウだけでなく、エンジニアチームも作れ、今後も自力でシステムを開発できるのは魅力的だと思います。
もちろん、まずエンジニアがいない場合は採用をするなどのハードルはありますが、
5.システム開発の費用と期間の目安
システム開発を進めるにあたりケース別にいくつか解説していきます。
まず、仮に外注した場合の1人月単価について把握しておきましょう。
基本的に依頼した内容に合わせて、人数を決め見積もりを作成します。
下記は平均になりますが役割ごとの1人月単価となっています。
参照:エンジニア単価情報2024年版レポートについて
自社開発の場合は、自社のエンジニアに対して支払う給料などが1人月単価に代わるものと考えてください。
その上で、上記の平均値と比較してみてください。
※ 前提として、記載している内容はあくまで参考値であり、実際と大きく離れてしまうケースがあります。
詳細については外注する場合など依頼先に確認をしてください。
当社でも見積りや開発期間など依頼内容に合わせて詳しくお伝え出来ます。
5-1 ECサイト制作は10万円~、最短1カ月~程で完成
自社製品の販売用のサイトなどが当てはまります。
外注した場合は費用としては10万~、期間は1カ月~程かかります。
この数字はミニマムであるため、
下記の例のサイトのように機能を追加すればその分費用も追加で発生します。
例:楽天市場のサイト(https://www.rakuten.co.jp/)
5-2 アプリの開発には200万円~、最低でも4~6カ月程で完成
スマホで使用できるポイントカードに代わるアプリや、
クーポンなどの配布など、様々なアプリが当てはまります。
外注した場合は200万円~、4~6カ月最低でもかかります。
あくまでミニマムであるため、数千万円の費用となる場合もあります。
例:Map Life(https://www.mplf.net/lp/)
5-3 基幹システムの開発には1,000万円~、1年半~程で完成
会計や人事、販売管理など社内業務で使用されるシステムです。
1,000万円~、1年半~程と重要なシステムであるため費用も時間もよりかかります。
より機能を組み込むと億単位まで費用が発生することもあります。
6.まとめ
システム開発について実際に開発を進める手法も含めて解説してきましたがいかがでしたか。
システム開発をご理解いただけたのではないでしょうか。
AIが台頭し便利な世界になっていく中で、システム開発は重要なポジションを担っております。
システム開発を行い、より便利にそして集客へとつなげていただければと考えております。
お読みいただいた皆様の一助になれば幸いです。