スクラム開発とは?5分で分かりやすく解説

スクラム開発とは?

あなたは、スクラム開発という単語は聞いたことがあるが、具体的にどういう意味なのか、詳しく知りたいと考えているところではないでしょうか?

そんなスクラム開発について、実際にスクラム開発に取り組んでいる会社に所属している私がこれまでのスクラム開発の経験を通して、具体的にスクラム開発について解説いたします。

本記事を読んでいただき、スクラム開発の理解に少しでもお役に立てたら幸甚です。

 

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1. スクラム開発とは?

1章ではスクラム開発について、概要を解説いたします。

1-1. スクラム開発とは、アジャイル開発の中の1

スクラム開発とは、アジャイル開発の主たる開発手法の1つです。アジャイル開発といえば、ほとんどがスクラム開発で進めることになりますので、アジャイル開発≒スクラム開発と捉えても良いかもしれません。

アジャイル開発は、スクラム開発以外にも主に4つの手法があります。厳密には全部で12個あります。

 

アジャイル開発の種類

まず、アジャイル開発について触れておきます。アジャイル開発とは、「企画→設計→実装→テスト」のサイクルを機能単位で実施していくことです。

例えば、1つのシステムが機能A、機能B、機能C、機能Dの集合体から成るとした場合、以下のようなサイクルで開発を進めることになります。

アジャイル開発の体制図

 

それでは本題であるスクラム開発について解説します。

スクラム開発は、約14週間の開発工程を複数回繰り返して、機能を開発していく手法です。この「約14週間の開発工程」のことを「スプリント」と呼ばれます。スプリントごとに少数のチームを組んで開発を進めていきます。

スプリントは、①スプリントプランニング → ②デイリースクラム → ③スプリントレビュー → ④スプリントレトロスペクティブ の4段階で進めていきます。

 

工程

内容

①スプリントプランニング

スプリントの開発内容や進め方を決める

②デイリースクラム

スプリント期間中(約14週間)は毎日15分程度のミーティングをして、進捗確認を実施する

③スプリントレビュー

開発機能について、開発者だけでなく、顧客を含めて様々な視点でスプリントプランニングにて組んだ内容から相違ないか確認する

④スプリントレトロスペクティブ

今回のスプリントを振り返り、良かった点・悪かった点をメンバーで話し合い、次回のスプリントに活かす

 

1-2. その他のアジャイル開発との違い

アジャイル開発には、スクラム開発以外にも様々な手法があります。ここでは、それぞれで比較してみます。

開発手法

向いている案件

特徴

スクラム開発

小規模で長期運用する案件

スプリントでチームを組んで進める開発手法です。スプリントで管理していくので、スケジュールの管理がしやすいです。スプリントごとにチームを組むので開発スピードも早く、効率的な開発ができます。

エクストリームプログラミング

複雑な開発案件

2名のプログラマーがタッグを組んで進める開発手法です。少数精鋭なので、よりクライアントの要望を反映でき、品質が高いものを納品できます。

ユーザー機能駆動開発

大規模な開発案件

ユーザー視点で機能の単位で開発チームを分ける開発手法です。開発単位を少なくするので、サイクルが12日程度になります。

リーンソフトウェア開発

予算が潤沢な開発案件

トヨタ自動車の生産モデルを入れた開発手法です。7つの原則を取り入れ、無駄な作業・機能を省いて、品質が高いシステムを開発できます。

適応型ソフトウェア開発

仕様変更が多分にある開発案件

「思索」→「協調」→「学習」のサイクルを回し、日々の使用変化に適応するために、組まれる開発手法です。未確定なまま進めていくことが多いので、開発の方向性がぶれやすいです。

 


2. スクラム開発のメリットとデメリット

2-1. スクラム開発のメリット

臨機応変に仕様変更等の対応がしやすく、開発スピードが高いところにあります。また、何かエラーが発生した際に特定がしやすい特徴もあります。ウォーターフォールだと、エラーの原因を探るのに時間も掛かり、コストも掛かります。

 

2-2. スクラム開発のデメリット

それぞれのフェーズで、優秀なエンジニアが必要なところです。エンジニアのスキルによって、プロジェクト全体の品質に繋がってきます。国内ではなかなか優秀なエンジニアを確保しづらい現状があり、オフショアを活用した開発も各社行っている傾向があります。

オフショア開発については下記の記事で取り上げています。

オフショア開発とは?オフショア開発のココに魅力を感じる!

 

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3.スクラム開発の適正があるシステム開発

メリット・デメリットまでイメージできましたでしょうか。3章では実際にどんなシステム開発でスクラム開発を採用すると良いのか紹介していきたいと思います。

スクラム開発のアイコン

3-1. 段階的にリリースをする

段階的に機能を追加してリリースする場合はスクラム開発が向いています。ウォーターフォール開発だと、機能を追加するためには最悪な場合、振り出しから直していかないといけない場合があります。

 

3-2. 仕様変更等の変化に対応する

リリースした後にユーザーから様々なフィードバック、改善要望が挙げられることがあります。そのような要望に対応するためにもスクラム開発は向いています。リリース前でも、「やっぱりここを変更しよう」等の対応もしやすいです。

 

3-3. 小規模で長期運用する

まずは小規模でリリースして、ユーザーの反応を見ながら開発するのが向いています。仕様変更に臨機応変に対応できることから、ユーザーの要望に応えやすい部分があります。

 

3-4. 発注者も一緒になって開発を進める

機能単位での開発になるので、発注者側にも機能ごとに確認していただく必要があります。一緒にシステムを作り上げていく一体感が生まれるでしょう。ただし、ここを発注者が怠るとどんどん開発が遅れてしまいます。

 


4.スクラム開発を進めるために必要なこと

開発を進めるために必要なことのイラスト

4章では、実際にスクラム開発をするためにどんな要素が必要なのか解説したいと思います。自社でやるのは、なかなかしんどいと感じたときは外注を検討しても良いかもしれません。

4-1. 開発の優先順位を決める

機能A~機能Dまでをスクラム開発するとしたときに、その4つの機能のうちどこから着手するか優先順位をまずは決めます。注意点は、クライアントが求める機能、要求を加味して考える必要がある点です。また、クライアント(ITに詳しくない人)でも分かる表現をするようにしましょう。

 

4-2. 開発サイクルを計画する

4-1で決めた優先順位に対して、直近で着手すべきスプリントで取り扱う項目を抜き出します。その項目をどのエンジニアに依頼するか、「チケット」を発行します。エンジニアは発行された「チケット」をもとに開発作業を進めていくことになります。

 

4-3. 全体スケジュールを作成する

プロダクト全体のスケジュールを作成するようにしましょう。リリースする時期を決め、そこから逆算して組むとより現実的なスケジュールが見えてくると思います。全体のスケジュールがないと、開発がなあなあになりがちです。また、スクラム開発は機能単位でのスケジュールに気を取られがちですが、全体スケジュールが崩れては元も子もないので、気を付けましょう。

 

4-4. チームを編成する

「設計~テスト」までそれぞれ対応できるエンジニアを揃える必要があります。自社エンジニア、自社だけでは賄えないときはパートナー企業のエンジニアにも協力を仰ぐケースもあります。また、スクラム開発そのものを丸っと外注することや、機能Bだけを外注する等のやり方も有ります。

 

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5. スクラム開発が得意な会社5

4章ではスクラム開発を進めるにあたり必要な要素を紹介してきました。自社では対応が難しいと感じたら、スクラム開発が得意な会社に依頼したほうが良いかもしれません。そこで、スクラム開発が得意な会社を紹介したいと思います。

 

※情報は、20246月時点

 

5-1. 株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン(ICD

私たちICDで持っているベトナムのラボではスクラム開発を得意としております。弊社で取り入れている具体的なアジャイル開発の方法は、こちらの記事を参照ください。

オフショアでのアジャイル開発の実情を紹介

 

会社名

株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン

設立

2000年11

従業員数

200名(国内+ベトナム)

本社所在地

(国内)

東京都港区赤坂1丁目1232

アークヒルズ アーク森ビル 17

業務領域

  • Web開発
  • 業務システム開発
  • アプリケーション開発
  • マイグレーション

URL

https://offshore.icd.co.jp/

5-2. 明電システムソリューション株式会社

スクラム開発を用いて、業務にフィットした費用対効果の高いシステムのスクラッチ開発が可能。また柔軟なアーキテクチャーを採用し、基幹システムそのものをPDCAサイクルで継続的に改善することを実現しています。

会社名

明電システムソリューション株式会社

設立

1987年7

従業員数

457人

本社所在地

(国内)

東京都品川区大崎2-8-1

業務領域

  • 業務システム
  • WEBシステム
  • ホームページ制作

URL

https://www.meidensha.co.jp/mss/

 

5-3. 株式会社アクティブフュージョンズ

Webシステム開発では、早い段階からお客様とシステムの動きを確認し、それを元に変更や修正を行うスクラム開発を採用。最短2週間で一部の機能を実装したモックアップモデルを見せることも可能であり、イメージとの齟齬を極力なくすことをモットーとしています。

会社名

株式会社アクティブフュージョンズ

設立

2001年10

従業員数

34人

本社所在地

(国内)

東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー7F

業務領域

  • 業務システム
  • WEBシステム

URL

https://activefusions.com/

 

 

5-4. 株式会社Border Z

システム開発手法はスクラム開発を採用。なかでも、スプリント計画と呼ばれる開発のどのタスクをどのような手段で達成するかをしっかりと決めるスタイルを取っています。そのタスクを1週間という短期間で達成させることを何度も繰り返しながら開発を進めています。

会社名

株式会社Border Z

設立

2020年12

従業員数

18人

本社所在地

(国内)

東京都品川区西品川1-1-1 大崎ガーデンタワー9F

業務領域

  • 業務システム
  • WEBシステム

URL

https://www.border-z.co.jp/

 

 

5-5. 株式会社アジャイルウェア

スクラム開発を1クールにつき3ヶ月以内の短期請負で請け負っている点が特徴。実際の利用者からのフィードバックをもとに機能の追加や仕様変更などを依頼でき、段階的にシステムの完成を目指せます。

会社名

株式会社アジャイルウェア

設立

2012年6

従業員数

60名

本社所在地

(国内)

札幌市中央区北3条西18丁目2-10 MMAビル

業務領域

  • 営業支援システム開発
  • データ分析システム開発
  • 案件管理システム開発
  • 防災CMSシステム開発

URL

https://agileware.jp/


6.まとめ

アジャイル開発の1つであるスクラム開発について紹介してきました。アジャイル開発≒スクラム開発と言っても過言ではないかもしれません。スクラム開発はチームビルディングが重要であり、スキルの高い人材を揃えることが肝になってきます。国内ではなかなか集まらないので、弊社ではオフショアを活用して優秀な人材を確保しています。

 

オフショアにおけるスクラム開発について、具体的に聞きたいこと等ございましたら、いつでもご連絡お待ちしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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プログラマー、システムエンジニアを経て2001年にサイバーエイド株式会社を設立。
2008年に株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザインにジョイン後は、2014年にベトナム・ホーチミンでオフショア開発拠点を立ち上げ、2017年に現地法人ICD Vietnam Limited Liability Companyを創業し現在に至る。
創業以降は東京のみならず、各国内地方拠点(札幌、名古屋、大阪)においても積極的にオフショア開発を推進し、国内のITエンジニア不足の解消を目指す。
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