あなたは今、エンジニアを採用したいが、なかなかうまく採用できずに難しいと感じているところではないでしょうか。スキルに見合った人材がいない、面接してもその人が本当にスキルを持っているのか判断できない、近年は売り手市場ということもあり、特にスキルの高いエンジニアは市場に出ていないことが多くなってきています。
そんな採用の課題について、同じくエンジニア採用に手を焼いている会社に所属している私が弊社の実情を含めて解説いたします。
本記事を読んでいただき、少しでも社内の採用活動の参考にしていただければと存じます。
目次
1. エンジニア採用が難しい背景
1章では実際になぜ、エンジニア採用が難しいかその背景を解説します。弊社の採用担当者も常々感じているところです。
1-1. エンジニア採用の求人倍率が上がっている
ITエンジニアの求人数は右肩上がりに増えていっていることが分かります。倍率も近年は横ばいですが、約12倍と高水準になっています。エンジニア1人に対して12社から声が掛かる状況です。
(参照:レバテック「IT人材白書2024」)
今日では、人材不足を解消するために各社DX化に取り組んでいる企業が多くなってきています。今後もその需要は増す一方であることは想像できます。
※近年だと求人数は増えていますが、倍率が横ばいになっています。これは、オンラインスクールやプログラミングブームによって初級エンジニアが増えているためです。
1-2. 企業とエンジニアの条件のアンマッチが多い
世界的にIT化が進んでおり、エンジニアに求められるスキルは年々高くなってきています。同様に企業が欲しいエンジニアのスキルも高いものになってきています。高いスキルを持ったエンジニアは給与水準や待遇条件、自分がやりたいことができるか?で企業を決める傾向が見受けられます。
また、名のある企業ほど高い給与や待遇を提示することができるので、大手企業にスキル高いエンジニアは引っ張られがちです。一方、中小企業の選択肢が狭まれてしまう現状があります。
その背景の1つである、平均年収は社員数1000人以上の大手企業は607.6万円、社員数100人未満の中小企業は484.8万円と大きな差があります。
(参照:「平成29年賃金構造基本統計調査 結果の概況」)
そのような背景もあり、大手企業よりも中小企業の方がエンジニア採用は難しいと感じているようです。
1-3.スキルの高い人はフリーランスになりがち
高いスキルを持ったエンジニアは引く手あまたなので、仕事に困ることがほとんどないと言っても良いでしょう。
企業に所属してしまうと、自分がやりたいことができなかったり、給与も少し低かったりするので、フリーランスになる人が多いです。自分が好きな仕事を選択できて、給与も良くなるので、フリーランスになりたくなる理由も私は頷けます。
フリーランスの平均年収を見てみると、経験年数によりまずが、大手企業の平均年収を2,3年で超えることができます。
経験年数 | 平均単価 | 平均年収(平均単価*12ヶ月) |
1年未満 | 40万円 | 480万円 |
1~2年 | 47万円 | 564万円 |
2~3年 | 56万円 | 672万円 |
3~5年 | 62万円 | 744万円 |
5年以上 | 67万円 | 804万円 |
(参照:レバテック「フリーランスの収入シミュレーション(Java)」)
2.様々な工夫をしても難しいエンジニア採用
2章では各社がエンジニア採用するために取り組んでいることです。
ここでは一例を挙げていますが、このような工夫をしても採用に結びつかない現状があります。
2-1. 他社にはない魅力を作る
同業他社ではやっていないような魅力(福利厚生)を取り入れることで、他社との差別化を図る会社が散見されます。
例えば、、
- 犬や猫と一緒に仕事ができる
- 子供を会社に連れて仕事ができる
- 別荘を持っていて、いつでもそこで仕事できる
- 1ヶ月決められた時間働けばいつ何時仕事しても良い など、、
このような企業の特色を出しても採用にはなかなか結び付かないと聞きます。
2-2. SESの先にある将来像を明確化させる(SESを主としている会社)
SESという言葉はエンジニアには敬遠されがちです。SESは、自分がやりたいことができなかったり(学生でもできるような雑用があったり、、)、これが何年続くのだろう…と不安になることが多いです。
もし自社がSESを生業としている場合は、まずは外部現場に常駐してもらうことを面接の段階でしっかりと伝えましょう。その後、何年後にSESから別の部署に異動して、その人に何を期待しているのか、将来のビジョンを伝えることが大事です。将来のビジョンがないと、その場限りの捨て駒だったのではないか?と会社に疑義を持たれかねないです。
この部分をしっかりと説明しておかないと、早期退職に繋がりかねません。
2-3. 採用担当者がIT知識を学ぶ
専門用語が多い業界なのでイチ採用担当者である一般知識のみで評価しづらい現状があります。弊社の採用担当者もエンジニアと一緒に勉強会に出たりして、IT知識を日々勉強しています。その中で昨今のエンジニアが求めている条件が見えてきます。エンジニアが求めている条件をベースに求人掲載をしていく必要がありますが、このような努力をしても採用まで結びつかないケースがあります。
このように様々な工夫を各企業取り組んでいますが、「スキルが見合わない」「待遇が見合わない」といった理由で、アンマッチすることがほとんどのようです。
3. 自社採用を諦めてシステム開発の外注を検討へ
以上のように様々、試行錯誤をしてもエンジニア採用が難しいです。また、長い時間採用戦略を練っても蓋を開けてみたらうまく進まないことが多いです。そこで、思い切って、その時間・コストを外注コストへシフト変換しても良いかもしれません。外注することでどんな良いことがあるのか紹介します。
3-1. 外注することのメリット
自社採用を諦めて外注することのメリットは様々あります。
主に以下の部分でメリットを感じることができるでしょう。
- 社外の専門的な知識を活用できる
- コストを削減できる
- 時間を節約し、自社リソースを別案件に集中できる
- 人手不足で断念した仕事を受ける余裕ができる
1年かけてようやく採用できた1人のエンジニアも外部企業にオフショア・派遣・SES・業務委託という形で依頼すれば数週間で見つかる可能性がおおいにあります。
特にオフショアの場合、海外は人材が豊富にいるので、1ヶ月求人掲載を出すと50~60名から応募が殺到する状況です。(弊社の実体験談)
外注することによって少し身軽になった採用担当者は、新卒教育や新卒採用に重きを置くようにしましょう。新卒から自社を選んでくれた社員は宝です。会社・本人の将来のためにも大事に育てることに重きをおいても良いかもしれません。
3-2. 外注する前の下準備
外注することを決めたら、外注する目的を明確化する必要があります。もともとは、「エンジニアを採用したい」という思いがあるはずですが、なぜ「エンジニアを採用したいのか」思い返しましょう。その背景を明確化することで、外注先の解像度も上がると考えられます。(例:●●のシステム開発をしたいから▲▲のスキルを持った人が欲しい、、など)
また、外注する前に以下の項目を決めておく必要があります。
- 外注する目的
- 目標を達成するために必要なスキルと人数
- 外注に掛けられる予算
- 業務を完了させる納期
- 上記の優先順位
3-3. 外注の最適な手段と会社選び
外注する理由によって、外注の手段が異なってきます。最適な手段や会社の選定方法、選定後の流れについては、以下の記事でまとめていますので、ご参照ください。
4.まとめ
記事を通して、エンジニア採用の難しさを伝えてきました。採用担当者が難しいと感じるところは専門用語が多すぎて、どんな内容の求人掲載を出せば刺さるのか想像が付かないところが大きいかもしれません。
その乖離をなくすためにも採用担当者もIT知識を増やす必要がありそうです。それでもなかなか採用が難しいと感じる方は、思い切ってシステム開発を外注することを検討しても良いかもしれません。
ここに書かれていないけど、これってどうなの?と些細なことでも聞きたいことがありましたら、いつでもご連絡お待ちしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。