オフショア開発の費用相場と損しないためのポイントを解説!

あなたはソフトウェアやシステムを開発する際、オフショア開発を検討する中で費用相場が気になってこの記事にたどり着いたのではないだろうか?

国内、国外で年間500件を超える案件を回している会社に所属している私は様々な事情を知ることができる。

そんな私が書く記事だからこそ、最後まで記事を読んでいただければあなたの費用相場に対する疑問を解決できるだろう。

 

費用相場の紹介だけでなく、”損しない”ために抑えるべき大切なポイントも紹介したいと思う。

この記事を参考に、費用相場を理解したうえで、あなたがプロジェクトに適したオフショア開発を選定できるようになることを約束する。

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1.オフショア開発の費用相場

オフショア開発の費用相場は、システムの規模やメンバー数、プロジェクト期間によって大きく異なるため、一概に言い表すことはできません。当社の経験上、類似の案件では一般的に月額100~300万円程度が相場となっています。これはあくまで当社の例であり、プロジェクトの特性によって大きく変動します。

 

ここから先は、具体的なプロジェクトに関して考慮すべきポイントをいくつか挙げてみます。システムの複雑さや機能要件、開発に必要なスキルセット、作業期間、チーム構成などが費用に大きな影響を与えます。適切な見積もりを行うためには、これらの要素を詳細に検討し、実際のニーズに合わせたカスタマイズが必要です。

1.1契約形態別:オフショア開発の費用相場

オフショア開発の費用は契約形態によって変わります。請負とラボ型の費用相場(ボリュームゾーン)は次の通りです。

  • 請負:501~1000万円 
  • ラボ:51~200万円 

また、オフショア開発白書の20ページ目によれば、契約形態ごとの費用相場は次のようになっています。

 (引用元:https://www.offshore-kaihatsu.com/offshore_hakusho_2023/)

オフショア開発する企業の予算を契約形態別でまとめてみました。

オフショア開発の予算割合(請負)オフショア開発の予算割合(ラボ)

 

左のグラフは「請負」の契約形態における予算を示しています。

501~1000万円の規模の開発が主なボリュームゾーンとなっています。

 

右のグラフは「ラボ」の契約形態に関連する予算です。

ラボ契約の場合、通常は月ごとの予算が設定されます。

51~200万円の予算が一般的なボリュームゾーンであり、この規模のラボ体制が一般的です。

1.2 オフショア開発に伴う基本的な費用要素

オフショア開発における費用は、企業にとって重要な検討材料となります。

ここではオフショア開発における費用の解説をしていきます。

 

オフショア開発費用の大部分は「人件費」です。

具体的には、以下のような費用が発生します。

エンジニアの人件費

オフショア開発にかかる人件費の中でも、その割合の多くを占めるのがエンジニアの人月単価です。

人月単価とは、1人が1ヶ月間にできる業務量に対する単価のこと。

たとえば「人月単位が50万円」の場合 1か月の稼働に支払う額は50万円になります。

 

ブリッジSEBSE)の人件費

オフショア開発を進める上で海外と日本とのコミュニケーションを円滑にするために

必要なブリッジSEBSE)をアサインすることが一般的です。

具体的にはプロジェクトの計画、説明や設計書の作成などを行います。

現地の日本語ができるエンジニアが担当する場合や日本国内でエンジニアを用意する場合もあります。

プロジェクトマネージャー(PM)の人件費

プロジェクトマネージャー(PM)を海外拠点でアサインする場合は、その分の単価が上乗せされます。

(依頼する側で用意する事も可能)

PMは、プロジェクトの責任者として

スケジュール管理・予算や工数の決定など、全体の指揮を担当する職種です。

開発経験が豊富でマネジメント能力に長けた人材がアサインされるので人月単価も高い傾向があります。

その他 経費

  • その他にも通訳などの人材もアサインされます。

    日本語の資料を現地語に翻訳するなどの業務がありますが

    1か月 翻訳作業などが発生することはないので0.3~0.5人月の費用が発生する可能性があります。

以上の要素で構成されています。

1.3 開発先地域による費用の違いについて

上記で費用の内訳を説明しましたが人件費によって開発費は大きく変わります。

それは国によって違いがあります。

国ごとの費用を比べる事で適切な国を選択できるでしょう。

※オフショア開発白書2023(https://www.offshore-kaihatsu.com/offshore_hakusho_2023/)36ページ目より引用

人月単価(万円)プログラマーシニアエンジニアブリッジSEPM

中国

50.5161.7979.2985.77

ベトナム

40.2249.1357.7357.94

フィリピン

35.8353.3381.2565.83

ミャンマー

27.4754.1668.3362.81

インド

50.8368.7594.29111.43

バングラデシュ

44.1346.1390.9658.63

日本

約60~100約150~200約100~約70~132

1.4 具体的に日本と比較した場合

当社のウェブサイト開発(総ページ数 約1100万規模)の参考価格を例に日本の開発とベトナムオフショア開発を比較したのは以下の通りです。

 

日本で開発した場合   4,200,000

ベトナムで開発した場合 2,360,000

 

1か月で約1,840,000円の差がありオフショア開発を行う事で

年間で約22,080,000円のコストダウンになります。

他社の体制例       自社の体制例

他社の単価        自社の単価

※為替相場により上下することがあります  

 


2.実際のプロジェクトでのオフショア開発費用の事例紹介

 オフショア開発の概要がわかったところで、成功事例をみてイメージを沸かせていきましょう。

2.1大規模なプロジェクト

大規模な場合は日本で開発するよりコストを抑える事ができその恩恵を得やすいと言えます。

 

位置情報活用アプリ開発

位置情報と、写真データを組み合わせたライフログアプリ。地図上に写真を配置してライフログを残せるほか、ダウンロード用コンテンツも提供しており、すると生活に役立つ様々な地図を取得できます。

初期開発から担当しており、大規模なプロジェクトもコストを抑えつつ、オフショア開発での実現も可能となっております。

開発事例の画像1

開発規模20人月
開発言語・使用技術Swift,Java
開発費用2000万円

2.2長期的なプロジェクト

長期的の場合はプロジェクトを進めていく上で

メンバー同士のチームワークができ開発スピードや品質にも影響し質の高い開発が可能になるでしょう。

 

◆不動産デベロッパーとの連携可能なサービスサイト

地域密着型サービスの提供を目的としており、継続的に運用されております。

開発事例の画像2

開発規模12人月(継続中)
開発言語・使用技術HTML,CSS,JavaScript,PHP
開発費用700万円

2.3短期のプロジェクト

短期間での集中作業により、リソースを最適化し、効率的に活用することが可能です。

長期間にわたるプロジェクトに比べ、リソースの無駄を減らすことができます。

 

◆社内管理システム

こちらは自社の社内システムになり、設計からリリースまでの開発作業をすべて自社内で完結させています。プロジェクトの工数管理や従業員情報管理などをまとめて1箇所で確認できるシステムです。

開発事例の画像3

開発規模6人月
開発言語・使用技術GoogleAppEngine,mySQL,next.js
開発費用350万円

その他の詳しいICDのオフショア実績についてはこちらをご覧ください。

 

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3.オフショア開発の費用を抑えるポイント

オフショア開発は、コスト削減や効率的なリソース活用が魅力ですが、

さらに費用を安くするポイントを抑えておくことで最大限オフショア開発を有効活用できます。また知識として持っておけば、失敗しないための大きなカギになります。

3.1必要な機能を実装する

必要な機能だけを実装することは開発費用を安くするための重要なポイントとなります。

開発コストの大部分は人件費で構成さており、必要のない機能があると開発期間が長引き余計な費用がかかってしまい大きく損をします。

開発期間を短縮させるためにはプロジェクトの要件や仕様を明確にした要件定義書が重要になります。

必要な機能と余分な機能の判断がつく要件定義書を軸に開発を進めると無駄な時間を削減し、人件費を抑えることができます。

3.2ブリッジSEを契約する

コミュニケーションが困難な場合、要件や指示が誤って伝わり意図しない仕様となって無駄な修正が発生し、開発期間を通常よりも多く要し、結果として大きな損失に繋がってしまうこともあります。

そのため現地の言語と開発の知識、そしてマネジメント能力の優れた日本人のブリッジSEと契約し円滑にコミュニケーションを行う事で、最終的に余計な工数・コストを抑え品質を保った開発が可能です。

3.3実績のある企業に依頼する

当然のことですがオフショア開発の実績が少ない企業に依頼してしまうと、国(地域)選びや開発体制などの様々な問題で失敗してしまうことが多くあります。ですが既に実績が確かな企業への依頼であれば開発を成功するために必要なノウハウを熟知しているので、失敗や遅延のリスクが少なくトータルにみて費用を抑える事が可能になります。


まとめ

オフショア開発の費用について解説してきました。

現状のオフショア開発の費用の内訳や国別の費用の違いを把握し

成功事例をみてイメージを沸かせ費用を抑えるポイントを活用することで

費用を抑えて品質の高い開発が可能となるでしょう。

 

オフショア開発の開発資料のご請求、開発のご相談など、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

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プログラマー、システムエンジニアを経て2001年にサイバーエイド株式会社を設立。
2008年に株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザインにジョイン後は、2014年にベトナム・ホーチミンでオフショア開発拠点を立ち上げ、2017年に現地法人ICD Vietnam Limited Liability Companyを創業し現在に至る。
創業以降は東京のみならず、各国内地方拠点(札幌、名古屋、大阪)においても積極的にオフショア開発を推進し、国内のITエンジニア不足の解消を目指す。
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