
オフショア開発拠点として人気の国をご存知でしょうか。東南アジアに最もシェアが集まっています。現在、日本国内のリソースでは不足している状況から、海外人材を活用する日本企業が今後増えていくことが予想されています。
そんなオフショア開発先のシェアについて国別に解説してまいります。オフショア開発拠点を設立して10年が経つ弊社の見解も含めてご紹介しておりますので、信憑性は高いです◎
ぜひ、オフショア開発の拠点国の選定にご活用ください。
目次
1. オフショア開発のシェアはベトナムが1位
オフショア開発の依頼先国のシェアについて解説していきます。
※2024年
1位:ベトナム(42%)
2位:中国(26%)
3位:その他(8%)
4位:インド(7%)
5位:ミャンマー(4%)
6位:東欧諸国、フィリピン(3%)
8位:韓国、バングラディシュ、タイ(2%)
11位:シンガポール(1%)
2024年のオフショア開発のシェアはベトナムが第1位の結果となりました。
参考までに前年2023年を見てみましょう。
※2021年
1位:ベトナム(48%)
2位:フィリピン(21%)
3位:インド(13%)
4位:バングラディシュ(8%)
5位:中国、ミャンマー(4%)
7位:ウクライナ(2%)
※ ただし「指定なし」が全案件の「64.8%」
前年2023年においてもベトナムが1位という結果になっており、根強い人気があることが分かります。
1-1 【1位】ベトナム
全体の約半分(42%)のシェアを占めたベトナムが最も人気が高いオフショア開発先となりました。
親日であることや国策など様々な背景が存在し、人気を得ております。
また、近年では注目されているAIやブロックチェーンなどの先端テックといった高度な案件対応が可能であり、今後ますますのシェア拡大が予見されます。
日本企業がオフショア開発拠点を作る先としてベトナムに集中していることも背景として考えられ、
選択肢が以前よりも増加しております。
そのため、前述したAIなどだけでなく様々な案件への対応も可能になっており、依頼者側としては選択肢が多いことも魅力となっております。
その反面、需要の高まりによる人件費の高騰が予想され、かつてよりコストメリットが感じにくい状況である可能性があります。
とはいえ、現状日本よりも物価が安い側面もあり、コストダウンできる可能性は高いです。
そして日本リソース不足の解消に速攻性がある国の1つともいえます。
弊社はまさにベトナムにオフショア開発拠点を持っている会社です。そんな弊社がベトナムについて執筆した記事がありますので、ベトナムについて詳しく知りたい方は、「オフショア開発でベトナムが優秀な理由とおススメ会社5選」をご参照ください。
1-2 【2位】中国
前年から大幅アップしたのが中国です。
この背景にあるのは、中国人の技術力向上です。
向上に伴い単価も上がってきてはいますが、それよりも高い技術力が魅力的なのでしょう。日本よりも技術力は高いとも言われています。さらに人口も多いのでリソース不足の悩みも解消できるかもしれません。
また、国内の中国人が増えてきたことも要因の1つでしょう。国内の中国人と中国の中国人でコミュニケーションを取ることで言語の壁も薄くなってくるわけですね。
中国に依頼することのリスクもありますが、それ以上に技術力向上が著しいということでしょう。
詳細は、「中国のオフショア開発の特徴|推薦する5つの理由とデメリットを解説」の記事をご参照ください。
1-3 【4位】インド
7%のシェアで前年に続き国単独で見たら3位にランクインしています。
背景として、インドはエンジニア数で世界第2位であり、圧倒的なリソースに強みがあるといえます。
日本では対応できる人材がすぐにはいないけど、インドならすぐにアサインできるといった、痒い所に手が届く存在となっております。
またエンジニアとしての能力の高さもシェアを後押ししており、SAPをはじめとした高度なスキルが求められるERPなどの大規模な業務、基幹システムに対応が可能であるのもインドの強みと言えます。
インドのオフショア開発の詳細は、「インドのオフショア開発の特徴|世界で認められている背景と会社紹介」の記事をご参照ください。
1-4 【5位】ミャンマー
ミャンマーはシェア率としては現状維持です。
他国に比べて単価を抑えることができるのが魅力的な国であります。
※各国で販売されている売価を元に調査。オフショア開発白書2024年度版調べ。
人月単価(万円) | プログラマー | シニアエンジニア | ブリッジSE | PM |
---|---|---|---|---|
ベトナム | 39.4 | 48.3 | 59.0 | 70.0 |
フィリピン | 43.0 | 55.5 | 73.6 | 78.2 |
インド | 53.3 | 61.7 | 69.2 | 77.5 |
バングラディッシュ | 35.0 | 42.5 | 80.0 | 75.0 |
中国 | 44.4 | 58.3 | 65.0 | 75.3 |
ミャンマー | 26.9 | 41.9 | 55.6 | 66.9 |
※ プログラマー:コーディングや簡単なシステム開発を担当
※ シニアエンジニア:システム設計や開発を担当
※ ブリッジSE:ビジネスサイドとエンジニアサイドを繋ぐ役割を担うエンジニア
※ PM(プロジェクトマネージャー):プロジェクトにおける計画と実行の責任者
カントリーリスクなど、コントロールができない懸念点はありますが、ポストベトナムの最前線としてエンジニアのレベルが急成長しているそんなミャンマーを選ぶ企業がこれからさらに増加していくと考えます。
ミャンマーのオフショア開発については、「オフショア開発においてミャンマーが安価である理由と特徴」の記事をご参照ください。
1-5 【6位】フィリピン
大幅に順位を落としたのがフィリピンです。なぜここまで順位を落としたのか…プログラマーの単価が2023年比で20%アップした影響が大きいでしょう。43.0万円は、ベトナムの39.4万円より高く、それならベトナムに依頼したほうがええやんというところでベトナムに流れた可能性は否定できないでしょう。
フィリピンのオフショア開発については、「人気上昇中!オフショア開発でフィリピンが選ばれる3つの理由」の記事をご参照ください。
1-6 【7位】バングラデシュ
バングラデシュも2023年よりも少しシェア率を落としました。こちらも原因としては単価の影響にあるように思います。PMクラスの単価が2023年比で28%アップしています。PMクラスがアップした理由としては隣国にインドがあり、欧米からバングラデシュの需要が高まっているからでしょう。
日本の賃金は横ばい、他国は右肩上がりで上昇、当然人件費もそれに伴い上がっていく仕組みです。そこを支払う体力が減ってきていることが残念でなりませんね。
バングラデシュでのオフショア開発については、「急成長中のバングラデシュがオフショア開発先に選ばれる4つの理由」の記事をご参照ください。
1-7 【番外編】タイ、カンボジア、インドネシア
その他の諸外国についても見てみましょう。詳細はそれぞれの国の記事をご参照ください。
<タイ>
「オフショア開発でタイを最有力候補として検討しにくい2つの理由」
<カンボジア>
<インドネシア>
「モバイル開発でコストを抑えたいときはインドネシアのオフショア開発」
2. ベトナムを拠点とした弊社のオフショア開発とは
弊社・株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザインは、日本で培ってきた約24年間の開発ノウハウを活かしながらベトナムを活用したオフショア開発を展開しております。
特徴としては、ベトナム現地に日本人が複数名在籍しており、ブリッジSEとして必ず窓口に立つような体制を整えています。
そのため、日本語でのコミュニケーションはもちろんのこと、日本人ならではの感覚も伝わります。
エンジニアとしての知識と経験も豊富であることから、ただディレクションするだけでなく、厳しく納品物の確認を行い高い品質を維持しています。
このような体制により、東建コーポレーション株式会社様や株式会社カインズ様をはじめとした大手企業様から信頼をいただき、プロダクト開発など実績が豊富にあることも強みです。
ICDオフショア開発実績はこちら
会社名 | 株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン |
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設立 | 2000年11月 |
従業員数 | 200名(国内+ベトナム) |
本社所在地 | 東京都港区赤坂1丁目12番32号 アークヒルズ アーク森ビル 17階 |
事業内容 | ・ソリューション事業 ・サービス事業 |
URL |
まとめ
オフショア開発のシェアについて解説してきました、やはりベトナムが最も選ばれている状況となっております。
これからオフショア開発を依頼するという方は事例や日本との実績が豊富なベトナムをまず検討してみると良いかと思います。
弊社は会社を立ち上げたから25年が経ちます。さらにオフショア開発先として人気国・ベトナムに拠点を作ってから約10年が経とうとしています。長年の経験からシステム開発・オフショア開発について様々アドバイスできると思います。システム開発で行き詰った時には、どんな些細なことでも、お気軽にお問い合わせいただければと存じます。相談は無料です!