オフショア開発拠点として人気の国をご存知でしょうか。
実は東南アジアに最もシェアが集まっています。
現在、日本国内のリソースでは不足している状況から、海外人材を活用する日本企業が増えています。
そんなオフショア開発先のシェアについて解説してまいります。
オフショア開発拠点を設立して10年が経つ弊社の見解も含めてご紹介いたします。
ぜひ、オフショア開発の拠点国の選定にご活用ください。
目次
1. オフショア開発のシェアはベトナムが1位
オフショア開発の依頼先国のシェアについて解説していきます。
※2022年
1位:ベトナム(48%)
2位:フィリピン(21%)
3位:インド(13%)
4位:バングラデシュ(8%)
5位:中国(4%)
ミャンマー(4%)
6位:ウクライナ(2%)
※ ただし「指定なし」が全案件の「64.8%」
2022年のオフショア開発のシェアはベトナムが第1位の結果となりました。
次いでフィリピンと東南アジア諸国が上位を占める結果となりました。
(参照:オフショア開発白書 2023年度版)
参考までに前年2021年の結果も見てみましょう。
※2021年
1位:ベトナム(48%)
2位:フィリピン(19%)
3位:インド(12%)
4位:中国(7%)
5位:バングラデシュ(5%)
6位:カンボジア(2%)
インドネシア(2%)
ミャンマー(2%)
韓国(2%)
※ ただし「指定なし」が全案件の「64.8%」
前年においてもベトナムが1位という結果になっており、根強い人気があることが分かります。
(参照:オフショア開発白書 2022年版)
1-1 【1位】ベトナム
全体の約半分(48%)のシェアを占めたベトナムが最も人気が高いオフショア開発先となりました。
親日であることや国策など様々な背景が存在し、人気を得ております。
また、近年では注目されているAIやブロックチェーンなどの先端テックといった高度な案件対応が可能であり、今後ますますのシェア拡大が予見されます。
日本企業がオフショア開発拠点を作る先としてベトナムに集中していることも背景として考えられ、
選択肢が以前よりも増加しております。
そのため、前述したAIなどだけでなく様々な案件への対応も可能になっており、依頼者側としては選択肢が多いことも魅力となっております。
その反面、需要の高まりによる人件費の高騰が予想され、かつてよりコストメリットが感じにくい状況である可能性があります。
とはいえ、現状日本よりも物価が安い側面もあり、コストダウンできる可能性は高いです。
そして日本リソース不足の解消に速攻性がある国の1つともいえます。
弊社はまさにベトナムにオフショア開発拠点を持っている会社です。そんな弊社がベトナムについて執筆した記事がありますので、ベトナムについて詳しく知りたい方は、「オフショア開発でベトナムが優秀な理由とおススメ会社5選」をご参照ください。
1-2 【2位】フィリピン
21%のシェアで前年に続き2位にランクインしました。
フィリピンでは英語が公用語とされており、英語でのコミュニケーションが可能であることがシェアを伸ばす後押しとなっている背景となっております。
そのため、グローバルな視座からも英語製品の開発ができることなどもフィリピンが選ばれる理由になっていると考えられます。もちろん、時差の影響が1時間と他のオフショア拠点と比較しても最も短く、コストダウンも期待できる点も背景として存在します。
フィリピンがオフショア開発として活用される詳細は、「人気上昇中!オフショア開発でフィリピンが選ばれる3つの理由」の記事をご参照ください。
1-3 【3位】インド
13%のシェアで前年に続き3位にランクインしました。
背景として、インドはエンジニア数で世界第2位であり、圧倒的なリソースに強みがあるといえます。
日本では対応できる人材がすぐにはいないけど、インドならすぐにアサインできるといった、痒い所に手が届く存在となっております。
またエンジニアとしての能力の高さもシェアを後押ししており、
SAPをはじめとした高度なスキルが求められるERPなどの大規模な業務、基幹システムに対応が可能であるのもインドの強みと言えます。
1-4 【4位】バングラデシュ
8%のシェアで前年から順位を上げ4位にランクインしました。
日本企業のバングラデシュ進出が増加し、依頼先の選択肢も増えております。
また、人口も1億7千万人以上おり、国としてのIT の後押しによりリソースの供給面でも魅力があります。
需要の拡大により、単価が上昇している傾向にありますが、日本と比較してまだまだコストメリットは出せます。
これらが背景となりシェアの拡大へとつながっております。
日本企業だけでなく、インドと同様にバングラデシュは英語が得意ということもあり欧州からの需要も高まっております。
1-5 【5位】ミャンマー
順位は下がったものの4%のシェアで前年の2%よりもシェアを拡大しました。
ミャンマーは特にコストダウンに強みがあります。
オフショアの主要国と比較しても、低単価であることが分かります。
人月単価(万円) | プログラマー | シニアエンジニア | ブリッジSE | PM |
---|---|---|---|---|
ベトナム | 40.22 | 49.13 | 57.57 | 57.94 |
フィリピン | 35.83 | 53.33 | 81.25 | 65.83 |
インド | 50.83 | 68.75 | 94.29 | 111.43 |
バングラディッシュ | 44.13 | 46.13 | 90.96 | 58.63 |
中国 | 50.51 | 61.79 | 79.29 | 85.77 |
ミャンマー | 27.47 | 54.16 | 68.33 | 62.81 |
※ プログラマー:コーディングや簡単なシステム開発を担当
※ シニアエンジニア:システム設計や開発を担当
※ ブリッジSE:ビジネスサイドとエンジニアサイドを繋ぐ役割を担うエンジニア
※ PM(プロジェクトマネージャー):プロジェクトにおける計画と実行の責任者
参照:オフショア開発白書2023年度版 https://www.offshore-kaihatsu.com/offshore_hakusho_2023/
カントリーリスクなど、コントロールができない懸念点はありますが、
ポストベトナムの最前線としてエンジニアのレベルが急成長しているそんなミャンマーを選ぶ企業がこれからさらに増加していくと考えます。
1-6 【6位】中国
前年の7%から4%へとシェアがダウンとなる結果になりました。
しかしながら、この調査についてはこれから依頼する企業の割合であるため、
既に中国を利用している企業は含まれていないことに注意する必要があります。
中国はインドに次いで世界で3番目にエンジニア数を誇っており、人口もインドに次いで2位となっております。
そのため、リソース確保の側面では有効的であり、
また、日本との実績も豊富であることから検討される国の1つになっています。
ただ、中国の技術力向上に合わせて単価の上昇が著しく、日本以上であることも出てきています。
カントリーリスクといった懸念点はあるものの、スキルの高さなど今後もシェアは保つと考えています。
1-7 【番外編】タイ、カンボジア、インドネシア
ウクライナやカンボジアなどオフショア依頼先として少なくもシェアを持っています。
その中でも今年ランクインしたウクライナは優秀なエンジニアが多いだけでなく、
GoogleやMicrosoftをはじめとした世界的な企業を請負うなど、世界から注力されております。
しかしながら、ロシアのウクライナ侵攻の影響は大きく、不安定情勢であることを理解しておきましょう。
下記はタイ、カンボジア、インドネシアのオフショア開発についてまとめました。
2. ベトナムを拠点とした弊社のオフショア開発とは
弊社・株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザインは、日本で培ってきた約24年間の開発ノウハウを活かしながらベトナムを活用したオフショア開発を展開しております。
特徴としては、ベトナム現地に日本人が複数名在籍しており、ブリッジSEとして必ず窓口に立つような体制を整えています。
そのため、日本語でのコミュニケーションはもちろんのこと、日本人ならではの感覚も伝わります。
エンジニアとしての知識と経験も豊富であることから、ただディレクションするだけでなく、厳しく納品物の確認を行い高い品質を維持しています。
このような体制により、東建コーポレーション株式会社様や株式会社カインズ様をはじめとした大手企業様から信頼をいただき、プロダクト開発など実績が豊富にあることも強みです。
ICDオフショア開発実績はこちら
会社名 | 株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン |
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設立 | 2000年11月 |
従業員数 | 200名(国内+ベトナム) |
本社所在地 | 東京都港区赤坂1丁目12番32号 アークヒルズ アーク森ビル 17階 |
事業内容 | ・ソリューション事業 ・サービス事業 |
URL |
まとめ
オフショア開発のシェアについて解説してきました、やはりベトナムが最も選ばれている状況となっております。
これからオフショア開発を依頼するという方は事例や日本との実績が豊富なベトナムをまず検討してみると良いかと思います。
ぜひ、参考にしていただきながら、良いオフショア開発先を検討してみてください。