人月単価とは?単価の相場と費用を抑えるためのコツも解説

人月単価とは?

あなたは今、人月単価について気になっているところではないでしょうか。人月単価の意味は何となく理解できているけど、単価ってどうやって誰が決めているのか、本当にその単価が適正なのか、判断に迷うことがありませんか?

IT業界は多重下請け構造にもなっており、上位で案件がもらえるほど単価は高くなります。下にいくほど、安くなる構造になっています。いかに上位で案件が取れるかポイントになるでしょう。

会社を設立してから25年経つシステム開発会社に所属しており、まさに  人月単価の渦の中に巻き込まれている会社に所属している私が解説します。本記事を読んでいただき人月単価に対する考え方を少しでも理解いただけたら幸甚です。

 

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1.人月単価(にんげつたんか)とは?

まず1章では人月単価という言葉の概要について解説します。

1-1.人月単価とは、11ヶ月稼働した時の単価のこと

人月単価とは、1人が1ヶ月稼働した時の単価のことを指しています。例えば、1人のエンジニアが月50万円だとすると、「人月単価50万円」と表現することになります。

そのエンジニアが1ヶ月稼働したら50万円が報酬として支払われます。

当然、スキルが高い人ほど人月単価は高くなります。相場は2章で解説します。

 

1-2.人月(にんげつ)の考え方

人月単価のイラスト

続いて、人月単価の考え方を解説します。例えば単価50万円のエンジニアを3人、2ヶ月間稼働するとどうなるでしょうか。

50万円×3人×2ヶ月=300万円となります。これを人月で表すと、「6人月」となります。さらに開発が間に合わないから3ヶ月目~5か月目を5人に増員する…となると5人×3ヶ月=15人月がプラスされることになります。合計:15人月+6人月=21人月となります。この5か月間で21人月が稼働したことになります。

 


2.人月単価の相場

続いて、2章では人月単価の相場を解説します。単価はスキルが高いほど上がります。単価の明確な基準はなく、単価を決めるのはそのエンジニアが所属している会社です。フリーランスであれば、ご自身で決めることになります。そのため、相場はあくまで指標として参考までにしてください。

2-1.ポジション別の相場

プロジェクトの立場によって、単価は異なります。重い責任を問われる立場ほど単価は良い傾向にあります。下記の表の通り、まとめました。

ポジション

担当業務

人月単価

プロジェクトマネージャー(PM

システム開発全体の進捗管理

70万円~200万円

プロジェクトリーダー(PL

PMの補佐

70万円~120万円

システムエンジニア(SE

要件定義や仕様書の作成、プログラミング

初級:80万円~100万円 ※歴5年以降

中級:100万円~120万円

※歴7年以降

上級:120万円~200万円

※歴10年以降

プログラマー(PG

プログラミング

40万円~70万円

 

2-2.言語別の相場

続いてプログラミング言語別の相場を見てみましょう。言語によって、人月単価の相場は変わってきます。

プログラミング言語

人月単価

Go

888,399円

Ruby

876,982円

Swift

860,499円

Kotlin

860,001円

Python

803,290円

JavaScript

786,969円

PHP

734,131円

C++(ゲーム)

711,289円

Java

694,170円

C#

681,335円

C言語

661,944円

VBA

603,471円

COBOL

592,965円

C++(ゲーム以外)

550,749円

VB.NET

550,182円

 

(参考:レバテック「プログラミング言語別単価ランキング!」

 

2-3.相場通りにいかないこともある

2-1、2-2では相場を紹介しましたが、相場の金額で進まないことは良くあります。ポジションやスキル感だけではなく様々な要素で単価は決まっていくからです。では、他には、どのような要素があるのか見ていきましょう。

 

<プロジェクトの内容に左右される>

どのようなプロジェクトの開発か、によって金額は上下します。システム開発と言っても様々なシステムがあります。

  • 業務システム開発
  • ローコード/ノーコード開発
  • アプリケーション開発
  • ホームページ制作
  • システム運用/保守
  • デザイン 等

中でも業務システムやアプリケーションの開発はやや高めになる傾向が見受けられます。

 

<地域によって左右される>

同じ国内でも地域によって人件費が抑えられる地域もあります。特にニアショア開発といった手法があり、都心ではなく、地方都市にいるエンジニアを活用した体制作りがあります。地方都市の方が最低賃金も安く人件費を抑えられるメリットがあります。

ニアショア開発の詳細は「ニアショア開発とは?オフショア開発の違いとメリットを解説」の記事をご参照ください。

 

<商流によって左右される>

同じ案件でも商流によって提示される金額が変わってきます。商流とは、多重下請け構造のことを指します。上位で案件を獲得したほうが単価は高く、下位になるほど単価は安くなります。

多重下請け構造の詳細は「多重下請け構造とは?発生する原因と対策を解説」の記事をご参照ください。

 

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3.人月単価の決め方

2章では相場を紹介しましたが、3章では実際にどのように人月単価が決まるのか解説します。

解説と言っても基本的に、単価を決めるのはそのエンジニアが所属している会社です。フリーランスであれば、ご自身で決めることになります。

その人のスキル、プロジェクト経験によって所属している会社の規定に則り金額が決まってきます。なので、同じ経験・スキル感でも会社によっては安い会社もあるでしょう。ただ、2章の通りある程度の相場は決まってきます。

3-1.エンジニアのスキル

まずはエンジニアのスキルをどのように図るかというと、自己申告制でどの開発言語をこれまで何年ぐらい扱ってきたことがあるのか、スキルシートと呼ばれるものにまとめることになります。

実際のスキルシートのサンプルを見てみましょう。

経験したことある開発言語

※実績の記載例

このようにどの開発言語、開発工程を何年ぐらい経験してきたかまとめて、査定します。

3-2.エンジニアのプロジェクト経歴

続いてエンジニアのプロジェクトの経歴を見ていきます。スキルシートと併せて、具体的にどのようなプロジェクトに関わってきたのか、そのプロジェクトではどのポジションでどのような作業をしてきたのか具体的にまとめていきます。

実際の経歴書のサンプルを見てみましょう。

実績のサンプル

※実績の記載例

この経歴書とスキルシートを総合的に見て単価を決めることになります。

あくまで単価を決めるのは所属している会社になります。

 


4.人月単価を抑えるためのコツ

4章ではどのような工夫をすれば、人月単価を抑えることができるか解説します。

4-1.オフショア開発を活用する(最大で1/2まで削減可能!)

海外の拠点を活用したオフショア開発を取り入れることで、人月単価は抑えられます。現地の給与での計算になるので、特に東南アジア地域の人材を活用することで抑えることができます。また、商流も気にする必要がなく、そのオフショア開発会社に依頼をすれば自社内にて一括で対応してくれるケースがほとんどです。

海外に出すことが不安な方は、例えば開発の全部を依頼するのではなく一部切り出してお願いする形も検討してみてはいかがでしょうか。

オフショア開発の詳細は「オフショア開発とは?概要やメリット、成功させるポイントを紹介」の記事をご参照ください。

 

4-2.ニアショア開発を活用する(最大で2/3まで削減可能!)

国内の地方拠点を活用したニアショア開発を取り入れることで、人月単価を抑えることができます。地方拠点になるので、最低賃金を比較しても分かる通り、東京や大阪等の都心部に比べて人件費を抑えることができます。

ニアショア開発の詳細は「ニアショア開発とは?オフショア開発の違いとメリットを解説」の記事をご参照ください。

 

4-3.価格交渉をする(最大で数万まで削減可能)

ある程度相場を掴めるようになってきたら、価格交渉をしても良いでしょう。例えば、商流を確認し、スキル感を踏まえて「2,3万円下げてもらえないか。下げてもらえたら確定が出せる。」等…少しでも値引き交渉することは必要になってくるでしょう。

大幅な値下げ交渉はなかなか合意に至りづらいですが、数万円であれば実現的です。

 

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「人月単価」まとめ

人月単価について、解説してきました。人月単価とは、1人が1ヶ月稼働した時の単価のことを指しています。本記事では単価を抑える工夫も解説してきましたが、より具体的な金額は実際に話を聞いてからでないと出せない実情は有ります。

弊社は会社を立ち上げたから25年が経ちます。オフショア開発、ニアショア開発、常駐型と様々な形で体制構築できることが強みです。相談は無料!なので、具体的に金額を算出したい等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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