ソフトウェア開発とは何かご存知でしょうか。
聞いたことがあるけど、内容は良く分からないという方が多いのではないでしょうか。
本記事ではそんなソフトウェア開発の何たるやを解説しております。
IT企業として約24年の開発経験とノウハウを活用しながら執筆をしております。
ぜひ一度お読みいただき、参考にしていただければ幸いです。
目次
1.ソフトウェア開発とは
まずはソフトウェア開発について理解を深めていきましょう。
それでは1つずつ解説していきます。
1-1 コンピューター上で動作するプログラムを開発すること
ソフトウェア開発とは特定の処理を実行させるためのプログラムを作り上げていくことを指します。
例えば、スマホのOS(iosなど)やLINE、YouTube、Excelなどの多くのプログラムはソフトウェア開発によって誕生しています。
ただし、ソフトウェアは開発をしただけでは動作せず、PCやサーバといったハードウェアなどその他の要素が合わさってはじめて完成となります。
1-2 ハードウェア開発との違い
ハードウェア開発はサーバやPC、ディスプレイなどユーザーが直接目で見える部分の開発を指しています。
ソフトウェア開発はプログラムのため、外景からは見えないものとなります。
※起動すればPC画面などで見られますが、プログラム自体はユーザーからは見えません。
1-3 システム開発との違い
システム開発はソフトウェア開発、ハードウェア開発などを含む開発全体のことを指しています。
そのため、ソフトウェア開発はシステム開発の中の一部であり、ハードウェアなどに指令を出すプログラムを開発するのに対し、システム開発は全体を指している点で異なります。
2.ソフトウェア開発の3つの種類
ソフトウェア開発はこれから解説する3種類に分類されます。
それぞれに特徴や違いがあるため、しっかりと抑えていきましょう。
また、費用や期間についても解説しておりますがあくまで、参考としてお読みください。
2-1 WEBシステム
WEBシステムはWEBブラウザ(インターネット)を立ち上げて利用できるシステムやサービスなどのこと指し、WEBシステム開発は下記の図のシステムを作ることを指しています。
具体的な例としては下記のサービスなどがあげられます。
ECサイト |
スマホアプリ(予約アプリなど) |
SNS |
マッチングサイト |
SaaSサービス |
2-1-1 WEBシステムの開発費用
大きく幅がありますが、最小ではコーポレートサイトの20万円~の開発費用となります。
下記はあくまで最小の費用であるため、外注する際など実際の費用は複数社からの見積を取得し予算と照らし合わせましょう。※下振れもする可能性もあります。
費用の参考
サービス名 | 費用(万円) |
---|---|
ECサイト | 60万円~ |
スマホアプリ(予約アプリなど) | 100万円~ |
SNS | 100万円~ |
マッチングサイト | 100万円~ |
SaaSサービス | 1000万円~~ |
2-1-2 WEBシステムの開発期間
小規模な案件など、最短1カ月~ の開発期間となります。
前提として実際の規模や内容によっては大きく差が出ることがあり、大規模な開発は数年の時間を要する場合もあります。
あくまで最短の時間としてまとめております。
サービス名 | 期間(最短) |
---|---|
ECサイト | 1カ月~(ツールによっては1日~) |
スマホアプリ(予約アプリなど) | 1カ月~ |
SNS | 1カ月~ |
マッチングサイト | 3カ月~ |
SaaSサービス | 1年~ |
また、参考までに弊社の実績を具体例としてご紹介いたします。
例1:
案件名 | 施設検索ポータルサイトの開発 |
---|---|
開発期間 | 2カ月 |
規模 | 4人月 |
メインの賃貸物件サイトと連携するサービスサイト。目的に応じた施設情報や季節に応じた観光名所案内など、賃貸物件検索以外のニーズに対応したお役立ち情報サイト。
地域密着型のサービスの提供を目的とし、若者から高齢者まで広い階層に楽しく利用してもらうことを念頭に制作されている。
例2:
案件名 | 競馬情報サービスアプリリニューアル |
---|---|
開発期間 | 10カ月 |
規模 | 55人月 |
情報閲覧性の高さ、操作性、性能を追求するために最新のアーキテクチャーを提案。デザイン面でも他社の類似サービスを圧倒するビジュアル効果を追求した。
豊富なレースデータや競走馬・オッズ・調教データ等から競馬予想など競馬に関する様々な情報を提供。
JRAのIPATと連動した馬券購入も可能。
また、iOS版、auスマートパス版、ソフトバンク版、ドコモ版と様々なプラットフォームへのサービス提供を実現。
2-2 アプリケーション
モバイルデバイス(スマホ)やコンピューター(PC)上で動作し、
特定の用途や目的のために設計されたソフトウェアのことを指します。
WEBシステムとは異なり、アプリをスマホやPCにインストールして使用します。
インストールをしてしまえば、WEBブラウザにアクセスして操作する必要がなくなります。
また、インストールをすることでプログラムの内容がデバイスにも合わせて保存されます。
Microsoft Excel |
Microsoft Word |
JapanTaxi |
Uber Eats |
Clips |
2-2-1アプリケーションの開発費用
費用については、開発する規模によって決められる、人員数と開発期間によります。
下記は株式会社Pentagonがまとめた調査結果です。
グラフから分かる通り、300万円を境に半数ずつを占めております。
300万円以下の場合は比較的シンプルな機能であるケースが多く、より高品質で利便性が高いアプリを開発するとなると1000万円程かかると思ってください。
また、プログラミング言語を活用するか、開発ツールを使うかによっても費用は大きく異なります。
引用:アプリ開発にかかる金額は2,000万円以上?アプリ開発の実態調査 株式会社Pentagon
「https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000076517.html」
【相場】モバイルアプリの開発費用はいくら?開発費を抑える方法も紹介
2-2-2アプリケーションの開発期間
規模によりますが、平均して4~6カ月で完成します。
規模感が大きくなれば1年~の期間になることもあります。
下記は株式会社Pentagonがまとめた調査結果です。
グラフからもわかる通り、最短では1カ月未満、長いと10カ月以上となっております。
引用:アプリ開発にかかる金額は2,000万円以上?アプリ開発の実態調査 株式会社Pentagon
「https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000076517.html」
2-3 組み込みシステム
冷蔵庫やテレビ、エアコンといった家電製品や自動車などに組み込まれている、機器を制御するためのソフトウェアです。
特定の機器に特定の機能を与えることが目的のソフトウェアであり、
例えば、リモコンで室内温度を24℃に設定し、その室温にするようにエアコン本体に指示を出すことができるのが組み込みシステムによるものです。
またPC上でプログラムを作り、機器に搭載してテストを行う必要があり、
プログラムだけでなく、搭載する機器についても知識が求められます。
身近にあるものの多くはこの組み込みシステムで制御されております。
2-3-1 組み込みシステムの開発費用
開発の規模感などにより幅広くなりますが、
約500万円程度が一般的です。
前述した、WEBシステムとアプリケーションも同様ですが、
正確な費用は実際の開発の規模に合わせて1人月単価を積み上げた見積りになる傾向が多いでしょう。
下記は外注した場合のエンジニア1名あたりの1カ月の単価を記載しております。
外注ではなく自社で開発を進める場合も人件費が主な費用となりますので、ご参考にしてください。
参照:エンジニア単価情報2024年版レポートについて https://www.nearshore.or.jp/engineer-charge/
2-3-2 組み込みシステムの開発期間
組み込みシステムの場合、最短でも1カ月程度の期間になります。
費用と同様に開発の規模によっては年単位の期間が見込まれるケースも当然あります。
また、エンジニアのスキルによってもさらに長くなる可能性も含んでいます。
まずは、見積と合わせて、開発会社に事前に確認してみるのが良いと思います。
3.ソフトウェア開発でよく使用される言語
ソフトウェア開発でよく使用される言語は、PHPやJava、C++など多岐にわたり、それぞれが特徴を持っております。
ソフトウェア開発はWEBシステムや、組み込みといった広い範囲になるため、
言語も偏りがなく、案件ごとに最適なもので開発しましょう。
プログラミング言語の種類一覧
難易度 | プログラミング言語 | できること |
---|---|---|
★ | ・Webページのレイアウト・デザイン | |
★ | ・Webサイトのバックエンドの開発 | |
★ | ・Webサイトのバックエンドの開発 | |
★ | ・Windowsアプリケーションの開発 | |
★★ | ・Webサイトのフロントエンドの開発 | |
★★ | ・AIの開発 | |
★★★ | ・バックエンドの開発 | |
★★★ | ・Apple製品向けアプリケーションの開発 | |
★★★ | ・Windowsアプリケーションの開発 | |
★★★★ | ・Androidアプリの開発 | |
★★★★ | ・Androidアプリの開発 | |
★★★★ | ・機械学習 | |
★★★★ | ・OSの開発 | |
★★★★ | ・iOSアプリの開発 | |
★★★★★ | ・機械学習 |
引用:プログラミング言語とは?15種類のプログラミング言語を難易度や職業別に徹底解説
4.ソフトウェア開発をするには
ソフトウェア開発を進めていくためには大きく分けて2つの進め方があります。
自社内に開発ノウハウがない、リソースが不足している場合は外注を、
自社内にエンジニアがおり、過去にも同様の開発をしたことがある場合は自社開発を、
それぞれ検討していきましょう。
それでは詳しくみていきましょう。
4-1 外注
ソフトウェア開発のプロに依頼します。
多少の費用は発生するものの、プロの技術で開発を進めてもらえるため、
依頼後は待つだけで、きちんとしたシステムが納品されます。
自社にエンジニアがいない場合などは積極的に外注を活用してみましょう。
下記は外注について解説した記事です。
併せてご参照ください。
4-2 自社
自社内でソフトウェア開発を進めます。
自社内にエンジニアがいる場合は自社開発を検討してみても良いと思います。
ただ、開発する難易度やエンジニアが持つスキルでは対応が難しい場合もあります。
自社内で使用するソフトウェアであれば、エンジニアの育成も兼ねて、多少背伸びでも挑戦しみても良いですが、販売目的など完成までの期間が短い場合などは外注を検討してみましょう。
下記は自社開発について解説した記事です。
併せてご参照ください。
5.ソフトウェア開発の進め方
ソフトウェア開発を進める際の全体的な流れについて解説していきます。
また、ソフトウェア開発を行うエンジニアですが、役割ごとに行うことが分かれていることも抑えておきましょう。
5-1 ソフトウェアの企画
アプリ開発を進めていく上で需要なポイントである企画を進めましょう。
下記の内容を順に決めていくことをおすすめします。
- ユーザーニーズ
- ソフトウェアの内容
企画が詰め終わったら、企画内容を基に要件定義へと進んでいきましょう。
5-2要件定義~運用保守まで
企画後のソフトウェア開発は主に下記の5つに分類されて進められています。
企画の次は要件定義を行います。
機能要件の定義、非機能要件の定義、制約条件の明確化を行い、それらを文書化します。
開発は要件定義で定められた内容を基にPMが管理行い進めていきます。
次に基本設計、詳細設計を行います。
要件定義を基に実装の方法やソフトウェアのインターフェースなどの設計を行います。
これらを基に実装(プログラミング)へ進んでいきます。
そして実装、テストのフェーズへ進み、設計書を基にプログラミング、テストを行います。
主にPGが担当しますが、状況によってSEが担当することもあります。
最後に運用保守を行い必要に応じて改修を実施するなど、
ソフトウェアの完成を目指します。
5-3 ソフトウェア開発のエンジニア別役割
フェーズごとに担当する役割の一覧です。
PMとPMOは全体の管理がメインとなるため、全てのフェーズに関与していきます。
SEは要件定義~実装まで関与しますが、状況によってはテストの以降のフェーズにも関与することがあります。
PGは実装~のフェーズを主に担当をします。合わせて確認しましょう。
役割 | 主な担当業務 |
---|---|
PG(プログラマー) | 実装やテスト工程を主に対応 |
SE(システムエンジニア) | 要件定義、基本設計、詳細設計、実装を主に担当 |
PM(プロジェクトマネージャー) | 開発全体の統括を主に担当 |
PMO(プロジェクトマネジメントオフィス) | コストの調整、ディレクション、PMの補佐を主に担当 |
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会社名 | 株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン |
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設立 | 2000年11月 |
従業員数 | 200名(国内+ベトナム) |
本社所在地(国内) | 東京都港区赤坂1丁目12番32号 アークヒルズ アーク森ビル 17階 |
事業内容 | ・ソリューション事業 ・サービス事業 |
URL |
ソフトウェア開発のまとめ
ソフトウェア開発について解説をしてきましたが、ポイントは掴めましたか。
混在しやすいシステム開発やハードウェア開発などとの違いも含めて、ソフトウェア開発についてしっかりと認識できたのではないでしょうか。
これからソフトウェア開発の予定がございましたら、詳しく見積や期間についてお伝え出来ますので
下記までご連絡ください。
お読みいただいた皆様の一助になれば幸いです。