業務自動化とは?メリットや具体的なツール、導入の進め方を解説

業務自動化とは

業務自動化は、企業が直面する人手不足やコスト増といった課題を解決する鍵となります。この記事では、業務自動化の基礎知識から具体的な導入方法、RPAツールやAIツールについて紹介します。業務自動化は会社の成長促進にも繋がります。本記事をもって少しでも興味を持ってもらえたら幸甚です。

弊社はシステム開発会社です。まさに様々な企業の業務自動化の支援をしている会社であり、業務自動化のためのシステムを導入することでクライアント様の企業価値を高めることをしています。会社を立ち上げてから約25年経つこれまでの経験から本記事を通して業務の自動化について解説していきます。

 

オフショアのお問い合わせはこちら

1.業務自動化とは?基礎知識と注目される背景

でぃーえっくす

1章では業務自動化とは何なのか、何のために業務を自動化する必要があるのか紹介します。

1-1.業務自動化とは、ITで業務を自動化すること

業務自動化とは、IT技術を活用して社内の定型業務を自動化して、従業員が他の業務に集中できる環境を構築することです。単に作業を機械に置き換えるだけでなく、業務プロセス全体を最適化して、より効率的で柔軟な組織へと変革することも含めています。

業務自動化によって、従業員はルーチンワークから解放され、より高度な分析/戦略立案/顧客対応といった人間にしかできない重要な業務に集中できるようになります。結果として、企業の生産性向上/競争力強化/従業員の満足度向上に繋がります。

自動化の対象となる業務は多岐にわたり、データ入力/請求処理/レポート作成/顧客対応など…さまざまな領域で適用可能です。

また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、AI(人工知能)、機械学習といった技術の進化により、自動化できる業務範囲はますます拡大しています。

1-2.業務自動化が注目される背景

少子高齢化による労働人口の減少、働き方改革の推進、企業間の競争激化といった要因が業務自動化への関心を高めています。

これらの課題に対応するため、多くの企業が業務プロセスの見直しと自動化に取り組んでいます。
労働人口の減少は、企業にとって深刻な人材不足を引き起こし、業務効率の低下を招く可能性があります。
そこで、業務自動化によって、限られた人材でより多くの業務をこなせるようにして生産性を向上させることが求められています。

また、働き方改革の一環として、従業員のワークライフバランスを改善させて、労働時間を短縮することが求められています。業務自動化によって、従業員は時間のかかるルーチンワークから解放され、柔軟な働き方ができるようになります。

さらに、グローバルな競争が激化する中で、企業は常に効率化とコスト削減を追求する必要が出てくるようになりました。

1-3.業務自動化のメリット・デメリット

業務自動化は、効率化/コスト削減/品質向上といった多くのメリットをもたらしますが、導入コストや自動化に適さない業務の存在、セキュリティリスクといったデメリットも考慮する必要があります。

業務自動化の最大のメリットは、業務効率の大幅な向上です。定型的な繰り返し作業を自動化することで、従業員は別の業務に集中することができます。また、人為的なミスを減らすことができるため、業務品質の向上にも繋がります。人件費の削減、業務時間の短縮による間接的なコスト削減も期待できます。

しかし、メリットの裏には当然ながらデメリットも存在します。まず、自動化ツールの導入やシステム構築には初期投資が必要となります。また、全ての業務が自動化に適しているわけではありません。高度な判断や柔軟な対応が必要な業務は、自動化が難しい場合があります。不正アクセスや情報漏洩を防ぐために、セキュリティリスクの対策にも投資する必要が出てくるでしょう。

これらのメリットとデメリットを天秤に掛けて検討する必要が出てくるでしょう。

<メリット>

  • 業務効率化ができる
  • 人為的ミスの削減ができる
  • 業務品質の均一化ができる
  • 人件費削減に繋がる

<デメリット>

  • 初期導入費用が掛かる
  • 従業員への定着化/教育に労力が掛かる
  • 自動化が不向きな業務がある
  • セキュリティリスクが高まる

 


2.業務自動化を成功させるための進め方

2章では業務自動化を成功させるための進め方を解説します。

2-1.自動化対象業務の選定

まずは、自動化に適した業務を特定します。ルーティンワークがその業務の典型になるわけですが、例えば…

  • データ入力
  • レポート作成(議事録作成)
  • 文章の要約
  • 請求書発行/送付
  • 在庫管理/発注
  • メールの仕分け、テンプレートメール配信
  • 勤怠管理データの集計
  • アンケート集計
  • 打ち合わせ日程の調整
  • ファイルの整理
  • SNSの定期更新
  • サーバーやシステム監視
  • 問い合わせ対応

などが候補となるのではないでしょうか。

これらの業務プロセスを可視化し、ボトルネックとなっている箇所を見つけ出しましょう。そこを自動化すればこれまでの不満も解消されるかもしれません。さらに、自動化によって削減できるコストや改善できる品質なども考慮し、総合的に判断して自動化対象業務を選定する必要があります。

2-2.最適なツールの選定と導入

RPAツール、AI、OCRなど…自動化したい業務に最適なツールを選定しましょう。個別のツールの解説は3章で紹介します。各ツールにはだいたいが無料トライアル期間があるはずです。トライアル期間でいろいろ試してみて、自社の業務環境に適合するかどうかを検証すると良いでしょう。購入してからではそのお金がもったいないので。

自動化ツールは多種多様であり、それぞれ特徴や機能が異なります。

  • RPAツール:定型的な繰り返し作業を自動化するのに適している
  • AI:高度な判断や予測が必要な業務を自動化するのに適している
  • OCR:紙媒体の書類をデジタルデータに変換するのに適している

また、ツールの導入だけでなく、その後の従業員への研修やサポート体制も整備する必要があります。

2-3.導入後の効果測定と改善

自動化導入後は、効果測定を行ってKPI(重要業績評価指標)を設定して進捗を管理しましょう。効果が不十分な場合は、プロセスの見直しやツールの再設定を行って継続的な改善を図る必要があります。ここでPDCAサイクルが上手く回るようになると日々改善されてより良いものが積みあがっていくのではないでしょうか。例えば、業務時間の短縮率、コスト削減額、ミスの削減率などがKPIとして設定できます。

また、従業員からのフィードバックを収集し、改善に役立てることも重要です。自動化は一度導入したら終わりではありません。継続的な効果測定と改善を通じて、自動化の効果を最大化することが重要となってきます。

 

オフショアのお問い合わせはこちら

3.主要な業務自動化ツール紹介

3章では具体的なツール名を出してそれぞれの特徴を紹介していきます。

3-1.主要なRPAツール5選

RPA

ツール名特徴対象ユーザー特徴的な機能
UiPath世界中で広く使われている人気ツール。直感的なUIで操作しやすい。初心者〜上級者ドラッグ&ドロップ、AI連携
Automation Anywhereクラウド対応に強く、大規模企業向け機能が充実。中級者〜大企業Bot Store、高度な分析機能
Blue Prismセキュリティとガバナンスが強み。コードベースでの開発が必要な場面も。上級者〜企業向け中央集権的管理、高度な監査機能
Power AutomateMicrosoft製。Office製品との連携が非常に強力。初心者〜業務ユーザーTeamsやOutlookとの連携が簡単
WinActor日本製RPA。日本語環境やサポートに強く、自治体・中小企業でも採用が多い。初心者〜中小企業日本語UI、Excel・業務システム連携

<UiPath>
UiPathは直感的な操作が可能なインターフェースを備え、プログラミング知識がないユーザーでも扱いやすい点が大きな魅力です。豊富なアクティビティやテンプレートが揃っており、開発効率が高いのも特長です。また、コミュニティエディションの提供により、導入コストを抑えつつスモールスタートが可能です。AIや機械学習との連携機能も強化されており、業務の高度な自動化にも対応しています。

<Automation Anywhere>
Automation Anywhereは、クラウドネイティブな設計と強力なボット管理機能により、企業全体の大規模な業務プロセス自動化に適しています。Bot Storeから事前構築されたボットを入手でき、開発の手間を大幅に削減できます。また、高度な分析機能を備えており、ボットの稼働状況や成果を可視化しやすいのも利点です。柔軟なスケーラビリティも魅力で、グローバル展開にも対応します。

<Blue Prism>
Blue Prismはセキュリティやガバナンス機能が非常に優れており、金融・保険業界など高い管理体制が求められる分野で多く利用されています。コードによる細かなカスタマイズが可能で、複雑な業務プロセスも精密に自動化できます。開発と運用を明確に分けられる設計により、企業の内部統制やIT統治を損なわずに導入できるのが大きな強みです。

<Power Automate(Microsoft)>
Power AutomateはMicrosoft製品との親和性が非常に高く、Outlook、Excel、Teamsなどとスムーズに連携できます。Office 365ユーザーであればすぐに導入・試用できる点が魅力です。クラウドフローやデスクトップフローの自動化が可能で、初心者でも簡単にルーチン業務を効率化できます。テンプレートも豊富で、開発経験がない業務担当者でも活用しやすい設計です。

<WinActor>
WinActorは日本製RPAツールとして、日本語対応や国内サポートに強みがあります。特に業務システムが独自仕様の多い日本企業にとって、導入障壁が低いのが特徴です。Excelやブラウザ操作などの基本的な自動化に優れ、手順の記録・再生によって簡単にボットが作成可能です。官公庁や中小企業でも導入実績が多く、国内ユーザーの声を反映した改良も頻繁に行われています。

3-2.主要なAIツール5選

IoTとは

AIツール名主な用途特徴・メリット対象業務例
ChatGPT文章作成・問い合わせ対応高精度な自然言語生成、24時間対応可能メール作成、FAQ対応、議事録作成
Grammarly文章校正・文法チェック英語の文法・スペルチェック、文章改善提案レポート作成、メール文章の品質向上
Zapierアプリ連携・自動化多数のアプリを連携して定型作業を自動化データ転送、タスク自動化
Trello + Butlerプロジェクト管理+自動化タスク管理とルール設定による自動化機能プロジェクト進捗管理、通知設定
Otter.ai音声文字起こし会議やインタビューのリアルタイム文字起こし会議録作成、議事録の効率化

<ChatGPT>
ChatGPTはOpenAIが開発した高度な自然言語処理AIで、文章作成や問い合わせ対応に特化しています。人間らしい対話が可能で、メールや報告書の作成、FAQの自動応答、議事録のまとめなど幅広い業務に活用できます。24時間いつでも使えるため、時間や場所を問わず業務効率化を実現。ユーザーの指示に柔軟に対応し、複雑な文章の要約や内容提案も得意です。多言語対応やカスタマイズも可能で、様々な業界・職種に応用できる汎用性が高いツールです。

<Grammarly>
Grammarlyは英語の文章校正に特化したAIツールで、文法やスペルミスの検出はもちろん、文章のトーンや読みやすさまでチェックし改善提案を行います。英語でのメール作成やレポート、プレゼン資料の品質向上に役立ちます。ブラウザ拡張機能やWord、Google Docsなどと連携し、日常的に使いやすいのが特徴です。特にビジネス文書の精度を高めたいユーザーに好評で、文章のプロフェッショナル感を保ちながらミスを防止できるため、効率的なコミュニケーションが可能になります。

<Zapier>
Zapierは異なるクラウドアプリケーション同士を自動で連携し、繰り返しの手作業を減らす自動化ツールです。例えば、メールの添付ファイルを自動でクラウドストレージに保存したり、新しいタスクを自動作成したりと、さまざまなアプリ間のワークフローを効率化します。プログラミング不要で直感的に設定できるため、IT知識が浅い人でも簡単に使いこなせるのが強み。営業やマーケティング、総務など幅広い部門で、時間のかかるルーティン業務を大幅に短縮できます。

<Trello + Butler>
Trelloはプロジェクト管理ツールとして人気で、カード形式でタスクの視覚的管理ができます。そこに搭載された自動化機能「Butler」を使うと、定型作業の自動化が可能。たとえば、期限が近づいたタスクを自動で通知したり、特定の条件でカードの移動や担当者の割り当てが行えます。これによりチームの業務進行がスムーズになり、手動での管理負担を減らせるのが特徴。小規模から大規模プロジェクトまで幅広く対応可能で、誰でも簡単に導入できるのも魅力です。

<Otter.ai>
Otter.aiはAIを活用した音声認識ツールで、会議やインタビューの音声をリアルタイムで文字起こしします。録音しながら自動でテキスト化し、発言者の区別もできるため議事録作成の手間が大幅に削減されます。Google MeetやZoomと連携し、オンライン会議の内容を正確に記録可能。文字起こし後の編集も簡単にでき、チーム内での共有や検索もスムーズです。音声情報の見える化により、情報の取りこぼしや聞き漏らしを防ぎ、コミュニケーション効率を高めます。

3-3.マクロによるExcel自動化

えくせる

ツール以外でも皆さんの身近にあるExcelでも実は業務自動化ができるのです。まあExcel自体がツールみたいなものですが…で、Excelのマクロ機能を活用することで、定型的なデータ処理やレポート作成を自動化することができます。プログラミングの知識がなくても、簡単な操作で自動化を実現できます。Excelのマクロ機能は、VBA(Visual Basic forApplications)というプログラミング言語を使っていますが、VBAの知識がなくても、マクロの記録機能を使って簡単な操作を自動化できます。

例えば、複数のExcelファイルを結合したり、特定の条件に合致するデータを抽出したり、グラフを自動的に作成したりすることができます。また、Excelの関数と組み合わせることで、より高度な自動化も可能です。

マクロは、Excelファイルに保存されるため、他のユーザーとの共有も簡単にできますね。

3-4.ツール以外の選択肢

これまで業務自動化=既存のツールを活用するみたいな方程式が成り立っていましたが、既存のツールを使わない手段も当然ながらあります。

ICDベトナムの集合写真

それは外部委託という形で別の会社に丸っとお願いすることです。恐縮ながら、弊社はまさに業務自動化の導入支援しているシステム開発会社です。システム開発において様々な体制を組むことができるのが強みでオフショア開発、ニアショア開発、オンサイト(常駐型)開発、受託開発など…お客様の状況に合わせてご提案いたします。と、文字だけであればいくらでも語れるのですが、直接話してみた方がスピーディーに進むと思います。なので、弊社の紹介はここまでとして、業務自動化の導入を検討している方はお気軽にご相談ください。相談は無料!です。

 


4.業務自動化の注意点とよくある質問

4章は番外編のようなところがありますが、業務自動化にあたり注意したい点とよくある質問をまとめました。

4-1.導入時の注意点

業務自動化の導入は、単にシステムを導入するだけでなく、組織全体の変革を伴います。そのため、従業員の理解と協力を得ることが必要不可欠になってきます。自動化によって、従業員の仕事が奪われるのではないかという不安を解消するために、自動化の目的やメリットを丁寧に説明する必要があります。もちろん、仕事が奪われるのではなく、人の手・心がないと進まない業務により集中させるためのアピールを積極的にする必要があるでしょう。また、研修やスキルアップの機会を提供することも必要になってくるでしょう。

他にもシステムを入れるため、主にセキュリティ面で外部からの攻撃に備える必要が出てきます。不正アクセスや情報漏洩を防ぐために、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。自動化ツールやシステムの脆弱性を定期的にチェックし、最新のセキュリティパッチを適用することが重要です。

4-2.業務自動化のよくある質問

業務自動化に関するよくある質問とその回答をまとめました。

Q: 業務自動化とは何ですか?
A:業務自動化とは、IT技術を活用して、社内の定型業務を自動化して従業員がより人の手・心が必要な業務に集中できる環境を構築することです。

Q:どんな業務が自動化に向いていますか?
A:定型的な繰り返し作業、大量のデータを扱う業務、複数のシステム間でデータ連携が必要な業務などが自動化に適しています。

Q: 業務自動化の導入の流れは?
A: 自動化対象業務の選定、最適なツールの選定と導入、導入後の効果測定と改善というステップで進めます。

Q:業務自動化の導入にはどのくらいの費用がかかりますか?
A: 導入するツールやシステムの規模、自動化する業務範囲によって費用は大きく異なります。無料トライアルやPoC(概念実証)などを活用して、事前に費用対効果を検証することをおすすめします。

Q:業務自動化によって従業員の仕事が奪われることはありませんか?
A:業務自動化は、従業員の仕事を奪うものではなく、より人の手・心が必要な業務に集中できるようサポートするものです。自動化によって生まれた時間を、従業員のスキルアップや新しい業務への挑戦に活用することで、組織全体の成長に繋げることができます。

オフショアのお問い合わせはこちら

「業務自動化」まとめ

現代のビジネス環境において、業務自動化は単なる効率化の手段ではなく、企業の生存戦略として不可欠な要素となりつつあります。労働人口の減少、働き方改革の推進、グローバル競争の激化といった課題に対応するためには、業務プロセスの見直しと自動化が不可欠です。適切なツールを選び、計画的に導入を進めることで、業務効率化、コスト削減、そして従業員の満足度向上を実現できます。

そんな弊社は業務自動化を支援する企業の1つであり、システム開発会社です。お客様と一緒になってお客様の課題解決をシステムの提供という形で支援しています。また、様々な体制を組むことが強みでもあり、オフショア開発、ニアショア開発、オンサイト(常駐型)開発、受託開発など…お客様の状況に合わせてご提案いたします。相談は無料!なのでお気軽にお問い合わせください。

お客様の課題をワンストップで解決!
お客様の声をカタチに変えて満足頂ける
ソリューションを提供いたします。

お客様が抱える課題を、システム開発で解決しています。ご要件のヒアリングからシステム設計、開発、保守をワンストップで提供します。

ベトナムのエンジニアマーケットから人員調達ができるため、お客様が必要とする人員数を当社のみで提供できる強みがあります。

ICDベトナムがエンジニア不足を解決します!
ICDベトナムがエンジニア不足を解決します!
Loading