
デジタイゼーションは、DX推進の第一歩として注目されています。この記事では、デジタイゼーションの意味やデジタライゼーション、DXとの違い、具体的な事例、成功させるためのポイントをわかりやすく解説します。これからDX推進、デジタライゼーションに取り組み、企業の競争力強化を目指す方必見です。
弊社はシステム開発会社です。まさに様々な企業のDXの導入支援をしている会社であり、会社を立ち上げてから約25年経つこれまでの経験から本記事を通してデジタイゼーションについて、語っていきたいと思います。
目次 [非表示]
1.デジタイゼーションとは?DXとの違いは?
1章ではそもそもデジタイゼーションとは何か?を解説していきます。デジタイゼーションは、アナログをデジタル化することを指しています。DX推進に向けての第一歩としての位置付けがデジタイゼーションです。
それではさらに具体的に見ていきましょう。
1-1.デジタイゼーションとはデジタル化すること
デジタイゼーションとは、アナログ形式で存在する情報をデジタル形式に変換するプロセスのことを指します。
例えば、紙の文書や手書きのメモ、写真、音声データなど、物理的な形式で保存されている情報をコンピューターで処理可能なデジタルデータに変換することです。この変換によって、情報の保存、検索、共有、分析が容易になり、業務効率の向上や新たな価値の創出に繋がります。
デジタイゼーションは、現代のビジネスにおいて不可欠な要素であり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するための最初のステップとして非常に重要な役割となっています。企業が競争力を維持し、成長を続けるためには、デジタイゼーションを積極的に推進し、デジタルデータを効果的に活用していく必要があります。情報のデジタル化は、単に業務を効率化するだけでなく、新たなビジネスチャンスの発見や顧客体験の向上にも貢献します。企業全体の成長戦略において中心的な役割を担うべき重要な取り組みと言っても過言ではないかもしれません。
1-2.DX(デジタルトランスフォーメーション)との違い
デジタイゼーション、デジタライゼーション、そしてDX(デジタルトランスフォーメーション)は、それぞれ異なる概念であり、デジタル技術の活用度合いと変革の範囲において明確な違いがあります。
DXは、デジタル技術を活用して組織全体のビジネスモデルや企業文化を根本的に変革することを指します。単なる業務効率化に留まらず、新たな価値創造や顧客体験の向上を目指す、より包括的な取り組みです。
1-3.デジタライゼーションとの違い
デジタライゼーションは、個々の業務プロセスをデジタル技術によって効率化することを意味します。例えば、請求書処理を自動化したり、顧客管理システムを導入したりすることがデジタライゼーションに該当します。
以下の図は某アパレル会社のDXまでの進め方ですが、この例が分かりやすいかもしれません。
デジタイゼーションはDXの基盤となる最初のステップ デジタライゼーションはその次の段階として、業務プロセスの効率化を図る
DXによってビジネスモデル全体の変革を目指す
このような流れで進んでいきます。デジタイゼーションの立ち位置や意味は何となく理解できたでしょうか?
1-4.デジタイゼーションのメリット
デジタイゼーションは、企業に多くのメリットをもたらします。
<業務効率の向上>
アナログ情報をデジタル化することで、情報の検索や共有が容易になり、手作業による時間や労力を大幅に削減できます。
<コスト削減効果>
ペーパーレス化を推進することで、紙代、印刷代、保管スペースなどのコストを削減できます。
<意思決定のデータ蓄積>
デジタルデータは、分析ツールを活用することで、ビジネス上の意思決定に役立つ洞察を得るためのデータ分析が容易になります。
<顧客サービスの向上>
顧客情報をデジタル化することで、顧客一人ひとりに合わせた最適なサービスを提供できます。
これらのメリットは、企業の競争力強化に大きく貢献します。より効率的で柔軟な組織となり、変化の激しいビジネス環境に対応できるようになります。しかし、これらのメリットを最大限に活かすためには、適切な計画と実行が必要になってきます。
また、すぐに結果が出るものではないので長期的な目線で且つ継続性が大事になってきます。
2.デジタイゼーションの活用事例
2章ではデジタイゼーションの活用事例について紹介していきます。自社に置き換えていただいて、反映できそうな部分があれば是非取り入れていただければと思います。
2-1.文書管理のデジタル化
文書管理のデジタル化は、デジタイゼーションの最も基本的な手段の1つです。
まず、既存の紙文書をスキャナーで読み取り、PDFなどのデジタル形式に変換します。次に、OCR(光学文字認識)技術を活用して、スキャンした文書内の文字情報をテキストデータに変換することで、検索性を高めることができます。デジタル化された文書は、クラウドストレージサービスや文書管理システム(DMS)に保存し、一元管理します。
クラウド上で管理することで場所や時間を問わず、必要な情報にアクセスできるようになります。 アクセス権限を設定することでセキュリティを確保することもでき、情報漏洩リスクの軽減にも繋がります。紙を削減することになるので環境保護にも貢献できます。企業のIR活動として繋げても良いのではないでしょうか。
これらのメリットを最大限に活かすためには、適切なスキャナーやOCRソフトウェア、文書管理システムを選定し、導入する必要があります。また、従業員へのトレーニングを実施し、デジタル化された文書管理システムの利用方法を習得してもらうことも必要になってきます。
2-2.バックオフィス業務の自動化
バックオフィス業務の自動化は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールなどを活用することで実現できます。RPAツールは、請求書処理、経費精算、給与計算などの定型業務を自動化し、人的リソースをより創造的な業務に集中させることを可能にします。RPAツールは、人間の操作を模倣し、ソフトウェアロボットが自動的に業務を処理します。 これにより、人的エラーを減らし、業務効率を大幅に向上させることができます。
バックオフィス業務の自動化は、コスト削減にも繋がります。例えば、請求書処理を自動化することで、手作業による入力ミスを減らし、請求書の処理時間を短縮することができます。また、経費精算を自動化することで、従業員の経費申請にかかる時間や手間を削減し、経理担当者の業務負荷を軽減することができます。
バックオフィス業務の自動化を成功させるためには、自動化する業務プロセスを明確に定義し、適切なRPAツールを選定する必要があります。また、RPAツールを導入する際には、従業員へのトレーニングを実施し、RPAツールの利用方法を習得してもらうことも必要になってきます。
2-3.営業活動におけるデジタル活用
営業活動におけるデジタル活用は、SFA(セールスフォースオートメーション)/CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)ツールを導入することで、顧客情報を一元管理し、営業活動の効率化・高度化を図ることができます。SFA/CRMツールは、顧客の連絡先、商談履歴、購買履歴などの情報を一元的に管理し、営業担当者が顧客との関係を深め、より効果的な営業活動を展開することを支援します。
また、オンライン会議システムを活用することで、移動時間やコストを削減し、より多くの顧客とのコミュニケーションを取ることが可能になります。オンライン会議システムは、場所や時間を問わず、顧客と対面でコミュニケーションを取ることができるため、営業活動を効率的にできるようになります。ただし、オンラインで実施するよりも対面で顔を合わせて打ち合わせしたほうが説得力も有り信頼関係が築けることも確かです。状況に応じて調整することが大事でしょう。
営業活動におけるデジタル活用を成功させるためには、SFA/CRMツールやオンライン会議システムを導入するだけでなく、これらのツールを効果的に活用するための戦略を策定する必要があります。また、営業担当者へのトレーニングを実施し、これらのツールの利用方法を習得してもらうことも必要になってきます。
3.デジタイゼーション成功のためのポイント
続いてデジタイゼーションを成功させるためのポイントを解説します。
3-1.目的を明確にする
まず、デジタイゼーションの目的を明確にして具体的な目標を設定することが重要です。目的が明確であれば、適切なツールや技術を選択しやすくなり、効果的なデジタイゼーションを推進できます。例えば、業務効率を向上させたいのか、コストを削減したいのか、顧客満足度を向上させたいのかなど…具体的な目的を設定することで、デジタイゼーションの方向性を定めることができます。
目標は、SMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant,Time-bound)な目標を設定することが良いでしょう。 SMARTな目標とは、具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、期限付きの目標のことを指します。例えば、「請求書処理にかかる時間を20%削減する」といった目標は、SMARTな目標と言えます。
目的と目標を明確にすることで、デジタイゼーションの進捗状況を評価し、改善することができます。また、従業員のモチベーションを高め、デジタイゼーションへの協力を促すことができるのではないでしょうか。
3-2.段階的に進める
デジタイゼーションは、いきなり大規模なデジタイゼーションを行うのではなく、まずは小さく始めて、徐々に範囲を拡大していくことがおすすめです。これにより、リスクを最小限に抑えつつ、効果的なデジタイゼーションを実現できます。例えば、まずは特定の部署や業務プロセスに焦点を当てて、デジタイゼーションを試してみるのが良いでしょう。その結果を評価し、改善点を見つけたら、徐々に範囲を拡大していくことができます。段階的に進めることで、従業員の抵抗を減らし、デジタイゼーションへの協力を得やすくなります。
また、予期せぬ問題が発生した場合でも、迅速に対応することができます。デジタイゼーションは、継続的な改善を伴うプロセスです。 一度デジタイゼーションを完了しても、定期的に効果を評価し、改善を続ける必要があります。技術は常に進化しているため、最新の技術を取り入れ、デジタイゼーションを最適化することが重要です。
デジタイゼーションは短期的に見るのではなく長期的に見て小さな成果の積み重ねが重要になってきます。
3-3.従業員の意識改革
そして、最後に従業員の理解と協力が不可欠です。研修や説明会などを実施し、デジタイゼーションの意義やメリットを従業員に理解してもらいましょう。
デジタイゼーションは、単なる技術導入ではなく、組織文化の変革を伴うものです。従業員がデジタイゼーションの必要性を理解し、積極的に参加することで、デジタイゼーションはより効果的に進みます。従業員への研修や説明会では、デジタイゼーションの目的、メリット、具体的な進め方などを説明し、従業員の疑問や不安を解消することが重要です。また、デジタイゼーションによって、従業員の業務がどのように変化するのかを具体的に説明することで、従業員の不安を軽減することができます。
従業員の意識改革を促進するためには、経営層が率先してデジタイゼーションを推進する姿勢を示すことが重要です。経営層がデジタイゼーションの重要性を認識し、積極的に投資することで、従業員のモチベーションを高めることができます。
デジタイゼーションは1人でできるような施策ではありません。全社が一団となって一歩ずつ進めることが必要になってきます。
4.デジタイゼーションの支援会社を一部紹介
4章ではデジタイゼーションに成功している具体例を見ていきましょう。成功事例を知ることで自社での成功イメージも付きやすくなるのではないでしょうか。
4-1.弊社・ICDの取り組み
弊社・株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン(ICD)はシステム開発会社という強みを生かしてデジタイゼーションを検討している企業様に対して、お客様の現況をヒアリングした上で最適なデジタイゼーションを提案いたします。
システム開発を着手する前の段階からお客様に寄り添い、業務の中でどの部分をデジタイゼーションすれば業務効率化に繋がるか一緒になって検討、考えていけるような体制を組んでいます。
大元は、システム開発会社なのでシステム開発に関してはお任せください。システム開発においても様々な体制を組むことができます。オフショア開発、ニアショア開発、オンサイト(常駐型)開発、受託開発など…お客様の状況に合わせてご提案いたします。
と、文字だけであればいくらでも語れるのですが、直接話してみた方がスピーディーに進むと思います。なので、弊社の紹介はここまでとして、デジタイゼーションを検討している方はお気軽にご相談ください。相談は無料!です。
4-2.富士フイルムビジネスイノベーションの取り組み
富士フイルムビジネスイノベーションは、自社の複合機やプリンターにスキャン機能を搭載し、文書のデジタル化を支援しています。これにより、簡単に紙文書をデジタル化し、業務効率を向上させることができます。また、クラウドストレージサービスとの連携により、デジタル化された文書の共有・管理を容易にしています。場所や時間を問わず、必要な情報にアクセスできるようになり、業務の柔軟性が向上します。
さらに付加価値として、デジタル化された文書を効果的に活用するためのソリューションも提供しています。例えば、AI(人工知能)を活用した文書解析ソリューションを提供し、顧客が文書から必要な情報を自動的に抽出することを可能にしています。
4-3.マネーフォワード クラウドを活用した事例
マネーフォワード クラウドは、会計、人事労務、請求書発行など、様々なバックオフィス業務を効率化するクラウドサービスです。これらのサービスを活用することで、中小企業でも手軽にデジタイゼーションを推進できます。 このサービスは、クラウド上で提供されるため、場所や時間を問わず、利用することができます。 また、中小企業が導入しやすいように、低価格で提供されています。
マネーフォワード クラウドを活用した事例として、ある中小企業では会計業務を自動化することで、経理担当者の業務時間を大幅に削減することに成功しました。また、請求書発行業務を自動化することで、請求書の作成ミスを減らし、請求書の回収率を向上させることに成功しました。
このサービスを活用することで、中小企業はバックオフィス業務を効率化し、より戦略的な業務に集中することができるようになります。
「デジタイゼーション」まとめ
デジタイゼーションは、DX推進の第一歩として、企業にとって非常に重要な取り組みです。この記事では、デジタイゼーションの定義、デジタライゼーション・DXとの違い、デジタイゼーションがもたらすメリット、具体的な進め方、成功事例、成功のためのポイントについて解説しました。
デジタイゼーションは、単にアナログ情報をデジタル化するだけでなく、業務効率の向上、コスト削減、顧客満足度の向上など、様々なメリットをもたらします。デジタイゼーションを成功させるためには、目的を明確にし、段階的に進め、従業員の意識改革を行うことが重要です。自社に最適なデジタイゼーション戦略を策定し、ビジネスの成長につなげていきましょう。
弊社もデジタイゼーションを支援する企業の1つであり、システム開発会社です。お客様と一緒になってお客様の課題解決をシステムの提供という形で支援しています。また、様々な体制を組むことが強みでもあり、オフショア開発、ニアショア開発、オンサイト(常駐型)開発、受託開発など…お客様の状況に合わせてご提案いたします。相談は無料!なのでお気軽にお問い合わせください。