業務システムは、業務を効率化するための重要なツールです。本記事では、業務システムの基本的な概念から、種類、導入のメリット・デメリット、そして導入時に成功させるためのポイント等を解説します。企業の成長戦略の１つとして、新たに業務システムを導入してみてはいかがでしょうか。既存のシステムを現代版にリプレースするのも選択肢として有りでしょう。
弊社はシステム開発会社です。まさに様々な企業の業務システムの開発をしている会社であり、クライアント様の課題に合わせたオリジナルの業務システムを開発しています。会社を立ち上げてから約25年経つこれまでの経験から本記事を通して業務の自動化について解説していきます。
目次
1.業務システムとは？
まず1章ではそもそも業務システムとは何なのか解説していきたいと思います。
1-1.業務システムとは業務効率化のためのツール
業務システムとは、企業が行う様々な業務プロセスをサポートして、効率化するための情報システムです。簡単に言うと業務効率化をサポートしてくれるツールです。例えば…会計／人事／生産管理／顧客管理といった、企業の基幹となる業務を円滑に進めるためのシステムを指します。これらのシステムは、日々の業務を自動化することができます。自動化することで、従業員はより人が必要な業務に専念できるようになります。また、人手不足の解消にも役立つのではないでしょうか。
業務システムを導入することで、企業は時間とコストを削減して、より効率的に業務を回せるようになります。また、データに基づいた意思決定ができるようになります。数字を見て、数字が悪いところを改善するために次のアクションを起こすといったこともできるようになります。さらに、企業は市場の変化に迅速に対応できるようになります。このように、業務システムは企業の成長と成功に不可欠な役割を果たします。
※業務効率化については、「 業務効率化の進め方とは？6ステップに分けて解説 」の記事をご参照ください。
1-2.基幹システムとの違い
| 業務システム | 特定の業務のシステム（より専門的） |
| 基幹システム | 企業全体を支えるシステム（より包括的） |
よく比較されるのが「基幹システム」という言葉です。何が違うのか…基幹システム（ERP）は、企業全体の情報を統合的に管理する大規模なシステムであり、業務システムはその一部を構成しています。
基幹システムは、企業の財務／人事／サプライチェーンなど…主要な業務プロセス全体を統合的に管理しているシステムになります。一方で業務システムは、特定の業務プロセス、例えば販売管理や在庫管理など…特化しているシステムです。
基幹システムは、企業全体の最適化を目指しますが、業務システムは特定の業務プロセスの効率化に重点を置いています。したがって、基幹システムはより包括的で、業務システムはより専門的なシステムと言えます。基幹システムは、企業全体の情報を一元的に管理することで、部門間の連携を強化して効率的な業務運営を支援します。
1-3.情報システムとの違い
| 業務システム | 特定の業務のシステム（情報システムの一部ともなる） |
| 情報システム | 企業のあらゆる情報を管理する |
続いて、「情報システム」ともよく比較されがちです。情報システムは、企業内の情報処理全般を指し、業務システムはその一部にあたります。情報システムには、業務システムだけでなく、コミュニケーションツールや情報共有システムなども含まれます。情報システムは、企業のあらゆる情報を効率的に管理して活用するための基盤となります。
業務システムは、特定の業務プロセスをサポートするのに対し、情報システムはより広範な情報管理を目的としています。例えば、電子メールシステムやグループウェアなども情報システムに含まれます。情報システムは、企業内のコミュニケーションを円滑にして情報共有を促進することで、組織全体の生産性を向上させます。当然社内でのセキュリティ環境も情報システムで整える必要があります。
2.業務システムの主な種類
業務システムには様々な種類があります。２章では業務システムはどんなものがあるのか…代表的なものを紹介していきます。
また、具体的な事例は「 業務効率化はこうやる！6業界8職種別に事例紹介【随時更新】 」の記事をご参照ください。
2-1.販売管理システム
販売管理システムは、見積～受注～出荷～請求～入金といった販売プロセスを管理するシステムです。顧客情報や商品情報を一元管理することで販売状況を可視化します。これにより、企業は販売プロセス全体を効率的に管理して顧客満足度を向上させることができます。
また、営業担当者が顧客とのやり取りをスムーズに行えるようになっているので販売実績の分析もシステム上でできます。また、販売予測の精度を高めることで、適切な在庫管理を可能にして機会損失を防ぐことができます。
販売管理システムを導入することで、企業の収益向上に直結します。さらには販売データを分析することで、顧客のニーズや市場のトレンドを把握して、より効果的な販売戦略を策定できるようになります。
2-2.在庫管理システム
続いて、在庫管理システムです。商品の入庫～出庫～棚卸といった在庫情報を管理することができます。適切な在庫量を維持することで欠品や過剰在庫を防ぎます。これにより、企業は在庫コストを削減して顧客からの需要に迅速に対応することができます。結果的にキャッシュフローが改善されて、収益性を高めることに繋がります。
在庫管理システムは、サプライチェーン全体の効率化に貢献する重要なツールです。さらに、在庫データを分析することで、需要予測の精度を高め、より効率的な在庫計画を策定できるようになります。
2-3.人事給与システム
続いて、人事給与システムです。従業員の個人情報、給与計算、社会保険などを管理することができます。また、従業員の勤怠管理や評価管理など、人事戦略の策定にも役立ちます。人事労務業務の効率化とコンプライアンス遵守を助けてくれます。
これにより、企業は人事関連の業務を効率化して、従業員の働きやすさを向上させることができます。
企業の人的資源を有効活用し、組織全体のパフォーマンスを向上させる重要なツールです。さらに、従業員のスキルや経験などの情報を管理することで、適切な人材配置や育成計画を策定することができるようになるでしょう。
3.業務システム導入のメリット・デメリット
3章では業務システムを導入することでのメリットとデメリットを紹介します。
【メリット1】業務効率化と生産性向上
業務システムを導入することで、手作業による業務を自動化して人的ミスを減らすことができます。これにより、業務効率が向上し、従業員はより人ではないと進まない業務に時間を多く使えるようになります。
例えば…請求書の作成や送付／入金消込などの作業を自動化することで、経理担当者の負担を軽減することで、より高度な財務分析に時間を割けるようになります。他にも…顧客情報の管理をシステム化することで、営業担当者は顧客とのコミュニケーションを円滑に行って成約率を向上させることができます。
このように業務システムの導入は、企業全体の生産性向上に大きく貢献すると言っても過言ではないです。さらに、これらを標準化することで、品質の安定化や失敗するリスクを軽減することができます。
【メリット2】データの一元管理と可視化
業務システムは、企業内のデータを一元的に管理してリアルタイムで可視化することができます。これにより、データに基づいた意思決定を行うことができるようになります。裏付けがしっかりとしているので、ビジネスとしても成功する確率が高まることになります。
例えば、売上データや顧客データを一元管理することで、経営者は市場のトレンドや顧客のニーズを把握し、迅速な戦略立案をすることができます。また、在庫データや生産データを可視化することで、サプライチェーン全体を最適化し、コスト削減を実現することができます。
データの一元管理と可視化は、企業の競争力強化に不可欠な要素となってきています。さらに、データの分析結果を共有することで、部門間の連携を強化して組織全体の意思決定の質を向上させることができるようになります。
【デメリット1】導入コストと運用コストが掛かる
業務システムの導入には、当然のことながら初期コストや運用コストがかかります。導入前に十分な検討を行い、費用対効果を検証する必要があります。初期コストとして、システム本体の購入費用／導入支援費用／カスタマイズ費用などが考えられます。費用感はピンキリではありますが、安く済ませたい場合はパッケージ化されたシステムやツールをサブスクで購入するのは有りでしょう。ただ、汎用性が低いので自社カスタマイズしたい場合は向きません。
運用コストには、システムの保守費用／サーバー費用／ネットワーク費用／人的費用などが考えられます。運用フェーズに入ると基本的には人件費になります。企業によって設定している価格は異なるので何社か相みつする必要はあるでしょう。
導入前に、これらのコストを詳細に把握しておき自社の予算内で対応できるのか検討しておく必要があります。また、導入後も定期的にシステムの利用状況や効果を評価して、改善策を検討することが重要です。業務システムの導入は、長期的な視点で見ておく必要があるでしょう。
【デメリット2】より強固なセキュリティ対策が必要
システムを導入することになるので、当該システムのセキュリティ対策は万全を期する必要があるでしょう。セキュリティリスクの主な原因は、外部ネットワークと接続することで不正アクセスのリスクが高まる点や従業員の操作ミス・不正利用による情報漏洩などが挙げられます。また、システムに存在する脆弱性を悪用されると、マルウェア感染やデータ改ざん、業務の停止といった深刻な被害につながる可能性もあります。特にクラウド型の業務システムを利用する場合、データが社外に保存されるため、一層の対策が必要です。
こうしたリスクに対する解決策として、ファイアウォールやウイルス対策ソフトの導入、アクセス権限の厳格な設定、通信の暗号化、操作ログの記録・監視などが効果的です。加えて、定期的な脆弱性診断や従業員へのセキュリティ教育、システムのアップデートを継続的に行うことで、安全性を高めることができます。
4.業務システムの選び方と導入のポイント
4章では様々ある業務システムの中からどのように選択したら良いのか導入までのポイントを解説します。
4-1.効率化したい業務の明確化
業務システムを選ぶ前に、自社の業務要件を明確にする必要があります。どの業務を効率化したいのか、どのような機能が必要なのかを具体的に洗い出しましょう。業務要件を明確にすることで、最適なシステムを選定して導入後の効果を最大化することができます。例えば、販売管理システムを導入する場合、見積管理／受注管理／出荷管理／請求管理／入金管理など…どの機能を重視するのかを明確にする必要があります。
業務要件を明確にするためには、各部門の担当者からヒアリングを行い、現状の課題やニーズを把握することが重要になってくるでしょう。
ここを怠ってしまうと、せっかく導入したシステムが全く生かされない可能性が出てきます。有効的なお金の使い方をするためにも慎重に時間を掛けて良い部分でしょう。
4-2.ベンダーの選定
4-1の通り、効率化したい業務を明確化したら、システムの選定や信頼できるベンダーを選定することになります。実績やサポート体制などを確認して、長期的なパートナーシップを築けるベンダーを選びましょう。
ベンダーの選定は、業務システムの導入成功を左右すると言っても過言ではないでしょう。実績のあるベンダーは、豊富な経験とノウハウを持っており、スムーズな導入を支援してくれます。ベンダーによって得意領域が変わってくるので、自社のニーズの実績があるベンダーを選ぶようにしましょう。
また、充実したサポート体制は、導入後のトラブルや疑問に対応して、システムの安定稼働を支援してくれます。ベンダーを選ぶ際には、複数のベンダーから見積もりを取り、比較検討するようにしましょう。また、実際にシステムを導入している企業へヒアリングを行い、評判や実績を確認するのも1つの手です。
そして、弊社はまさに業務システム開発を受託しているシステム開発会社です。システム開発において様々な体制を組むことができるのが強みでオフショア開発、ニアショア開発、オンサイト（常駐型）開発、受託開発など…お客様の状況に合わせてご提案いたします。と、文字だけであればいくらでも語れるのですが、直接話してみた方がスピーディーに進むと思います。なので、弊社の紹介はここまでとして、業務システムの導入を検討している方はお気軽にご相談ください。相談は無料！です。
4-3.導入計画の策定
続いて、導入計画を策定しましょう。システムを導入してすぐに結果が出るようなものではありません。ユーザーが使い慣れる時間も必要でしょう。使っていくうちに新しいニーズも出てくるかもしれません。
導入計画を策定する際には、導入目標／スケジュール／担当者／予算など…を明確にしましょう。また、段階的に導入を進めることで、システムの不具合や運用上の問題を早期に発見して、路線変更もしやすくなるでしょう。時間が経ってからの路線変更はそれなりに骨が折れる作業になります。
また、導入後も定期的にシステムの利用状況や効果を評価して、改善改善でシステムをより良くする努力は惜しまないようにしましょう。導入計画の策定と定期的な見直しは、業務システムの効果を最大化してくれます。
「業務システム」まとめ
業務システムの導入は、企業の競争力強化に不可欠な要素です。適切なシステムを選定して効果的な導入計画を策定することで、業務効率の向上、コスト削減、意思決定の迅速化など…様々なメリットを受けることができます。また、導入後も定期的にシステムの利用状況や効果を評価し、改善策を検討することで、システムの価値を最大限に引き出すことができます。業務システムの導入は、長期的な視点で投資対効果を評価するようにしましょう。
そんな弊社は業務システムを開発する企業の1つであり、システム開発会社です。お客様と一緒になってお客様の課題解決をシステムの提供という形で支援しています。また、様々な体制を組むことが強みでもあり、オフショア開発、ニアショア開発、オンサイト（常駐型）開発、受託開発など…お客様の状況に合わせてご提案いたします。相談は無料！なのでお気軽にお問い合わせください。
