フルスタック開発をご存知でしょうか。
聞いたことがあるけど、意味まではよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
一言で言うと開発の工程を分けずに開発を進める手法のことを意味しています。
そんなフルスタック開発について本記事ではまとめております。
IT企業として20年以上の実績を持つ当社の蓄積データを活用しながら解説しております。
ぜひお読みいただき、知識を深めていってください。
目次
1.フルスタック開発とは
まずはフルスタック開発について解説いたします。
1-1 フロントエンド及びバックエンドを分業せずに開発する手法です
フルスタック開発はシステムやアプリ開発における開発の手法であり、
フロントエンド開発及びバックエンド開発を分けずに一貫して開発をすることを指しています。
開発ではフロントエンドとバックエンドを分けて開発するケースも多々ありますが、フルスタック開発では分けずに進めます。
開発においては見た目の部分であるフロントエンド、データベースやサーバなどシステムが円滑に動くために裏で支える機能を開発するバックエンドの2つを開発し完成となります。
そこでなぜこのように分かれているのかを、次項のフルスタック開発メリットデメリットで解説していきます。
1-2 フルスタック開発のメリット
フルスタック開発を行うことで、効率的にリソースを使用できること、効率的に開発ができるメリットがあります。
フルスタック開発はフロントエンドとバックエンドを分けずに開発をしてため、両方とも対応できるエンジニアがチームとして構築されます。
それによってリソースを効率的に使用することができます。
例えば、フロントエンド・バックエンドを分けた場合は、それぞれの担当者を立てる必要があり、最低でも1名ずつの計2名は必要となります。
しかしフルスタック開発であれば、最低でも1名で対応できるため、リソースを効率化できます。
1人ができる範囲が広がれば複数名準備する必要がなくなります。
また、フロントエンド・バックエンドを一貫して対応ができることから、開発を効率化することができます。
例えば、バグが発生した場合など、全て同一の人が対応していることからスピーディーに原因の特定ができるなど効率を上げることができます。
1-3 フルスタック開発のデメリット
フルスタック開発のデメリットとしては、フロントエンド・バックエンドを分けた場合と比較すると専門性という部分と費用面にあると考えます。
まず、専門性の部分ですが、通常フルスタックエンジニアは広い知識を持っていますが、フロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニア程の専門性はないケースが多いです。
それでも、優秀なフルスタックエンジニアもおり、引けを取らない専門性を有している分人件費が高く、フロントエンドエンジニア1名、バックエンドエンジニア1名の計2名の方が安くなるなんてこともあります。
もちろん保有スキルや状況にもよりますが。
例えばそこまで複雑で高度な開発内容ではないケースであればフルスタック開発、それ以外のケースではフロントエンド・バックエンド開発に分けるといったような使い分けが必要となります。
メリット | デメリット |
---|---|
リソースの効率化 | 専門性が低くなる可能性がある |
開発の効率化 | 費用が高くなる可能性がある |
1-4 フルスタック開発のエンジニアのレベル
フルスタック開発を行うエンジニアをフルスタックエンジニアと呼んだりします。
求められるレベルとしてはフロントエンド及びバックエンド開発の両方の知見を持つことが求められます。
言語で言うとJavaScriptやHTML/CSSなどのフロントエンドに関するものと、PythonやJavaなどバックエンド開発に関する言語の知識を持っています。
当然扱える言語が多いほどスキルが高いと判断でき、高いレベルであると言えます。
またデータベースなどのインフラ周りの知見も必須です。
フルスタックエンジニアになるための経験や学習期間としては3~5年程を要するといわれており、働きながら土日も学習した場合の年数となります。
1-5 フルスタック開発と分業はどちらを選ぶべき?
フルスタック開発とフロントエンド開発・バックエンド開発に分業して行う方法がありますが、
- 効率を考えるならフルスタック開発
- 品質を最優先にするなら分業
このように使い分けを行うことをおすすめします。
もちろん費用面などケースバイケースのところもありますが、まずは上記のように認識してください。
とはいえ、判断しかねる場合もあるかと思いますので、システム開発を依頼する場合は依頼先に、自社で開発する場合は有識者に判断を仰ぎ、
プロの意見を参考にして決めることが重要だと考えます。
2.フルスタック開発があればフロントエンド開発、バックエンド開発はいらない?
日本はかねてより専門性を高めるためにフロントエンド開発とバックエンド開発に分業させ、
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの専門性が高いエンジニアをそれぞれに分けてきました。
その方がより質の高い開発ができることもまた事実として存在します。
しかしながら、前述している通りで効率を上げるためにはフルスタック開発の方が最適となっています。
そのため、フルスタック開発と分業させることの両者がバランスよくある必要があり、
片方はいらないという考え方は逆にシステム開発に大きな欠陥を生じさせてしまう可能性があります。
エンジニア不足なので、フルスタック開発を中心にと考えるケースもあるかと思いますが、
日本国内だけでなく、海外人材を活用したオフショア開発もあることから、
開発する状況などに合わせて適切な開発方法を検討していきましょう。
3.フルスタック開発の進め方
フルスタック開発の進め方について解説していきます。
まずは要件定義を行います。
機能要件の定義、非機能要件の定義、制約条件の明確化を行い、それらを文書化します。
開発は要件定義で定められた内容を基にPMが管理行い進めていきます。
次に基本設計、詳細設計を行います。
要件定義を基に実装の方法やシステムのインターフェース、サーバなどの設計を行います。
これらを基に実装(プログラミング)へ進んでいきます。
そして実装、テストのフェーズへ進み、設計書を基にプログラミング、テストを行います。
主にPGが担当しますが、状況によってSEが担当することもあります。
最後に運用保守を行い必要に応じて改修を実施するなど、システムの完成を目指します。
4.フルスタック開発のまとめ
フルスタック開発は開発フェーズを分業させることなく、一貫して開発を進める開発手法ですが、
一方で分業するとフロントエンド開発とバックエンド開発に分けられます。
システムを一貫して開発できるフルスタック開発は魅力的であり効率が良いものですが、デメリットも当然存在し、分業するかはプロの目線で判断してもらうことが良いと考えます。
弊社では高品質なシステム開発を売りとしており、フルスタック開発及びフロントエンド開発とバックエンド開発の分業でも対応が可能な体制をご提案しております。
また、海外人材を活用したオフショア開発もご提案可能です。
フルスタック開発にすべきかお悩みの方はぜひ下記よりご連絡お待ちしております!