ベトナムのラボ型開発の4つの成功要因

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プログラマー、システムエンジニアを経て2001年にサイバーエイド株式会社を設立。
2008年に株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザインにジョイン後は、2014年にベトナム・ホーチミンでオフショア開発拠点を立ち上げ、2017年に現地法人ICD Vietnam Limited Liability Companyを創業し現在に至る。
創業以降は東京のみならず、各国内地方拠点(札幌、名古屋、大阪)においても積極的にオフショア開発を推進し、国内のITエンジニア不足の解消を目指す。
ベトナムのラボ型開発の4つの成功要因

よく聞く「ベトナムでのラボ型開発」はなぜ成功しているといわれているか、気になりますよね。

この記事では、ベトナムでのラボ型開発が成功している4つの大きな理由をわかりやすく紹介します。

優秀な人材がいっぱい、お金がかからない、話しやすい、そして政府も応援してくれる、これらがどう組み合わさって大成功を生んでいるのか、一緒に見てみましょう。

 

1. ベトナムのラボ型開発の4つの成功要因

ベトナムのラボ型開発が成功している要因としては下記の4つがあげられます。

  • 優秀な人材が豊富にいる
  • コストパフォーマンスの高さ
  • コミュニケーションの円滑さ
  • 政府のサポートと安定したビジネス環境

それでは1つずつ解説していきます。

1-1. 優秀な人材が豊富にいる

ベトナムのラボ型開発が成功している最大の理由の一つは、豊富で優秀な人材が存在していることです。ベトナムでは、若い世代の間で高等教育の受け入れが非常に高く、特に科学技術、工学、IT分野での教育が強化されています。

1-1-1. ベトナムの教育システム

ベトナムの教育システムは、小さい頃から厳しい学習環境にあり、学生は高い競争を経て大学に進学します。特に、工学や情報技術(IT)に関する分野では、国際的にも競争力のあるカリキュラムが用意されており、これが高品質な技術者を輩出する土壌となっています。さらに、多くの大学が海外の大学と提携しており、最新の技術や知識が常に導入されています。

1-1-2. 技術者のレベルと専門性

ベトナムの技術者は、コーディング技術だけでなく、問題解決能力やプロジェクト管理能力にも優れています。彼らは新しい技術を素早く学ぶ能力が高いと評価されており、グローバルなプロジェクトにも柔軟に対応できる実力を持っています。このような優秀な人材が豊富にいるため、多くの外国企業がベトナムでの開発を選択しています。

また、ベトナムのIT技術者の平均年齢は約30歳と若く、エネルギッシュで最新のトレンドに敏感な層が多いです。これが革新的なアイデアやソリューションを生み出す原動力となっています。

ベトナムでは約53万人のIT関連の人材がおり、この数字は年々増加しています。この豊富な人材は、ベトナムがラボ型開発で成功している重要な要因の一つです。

参照:deha magazine

 

1-2. コストパフォーマンスの高さ

ベトナムでのラボ型開発が選ばれる理由のひとつに、そのコストパフォーマンスの高さがあります。開発にかかる費用は、他国に比べて格段に低く抑えられる一方で、品質は非常に高いレベルを維持しています。このバランスが、多くの企業にとって魅力的な選択肢となっているのです。

1-2-1. 開発コストの比較

ベトナムと他の国々との開発コストを比較すると、ベトナムのコストパフォーマンスの良さが一目瞭然です。例えば、アメリカやヨーロッパの開発コストはベトナムの約3〜5倍に上ります。さらに、近隣の国々、例えばインドや中国と比較しても、ベトナムのコストは約20〜30%低いと言われています。この低コストで高品質なサービスを提供できる理由は、人件費の差に加え、ベトナムの政府が提供する税制優遇策や補助金などの政策にもあります。

参照:BIZLAB Magazine

1-2-2. 高品質でもコストを抑えられる理由

ベトナムの開発プロジェクトが高品質である理由は、先に述べた優秀な人材が豊富にいること、及び彼らの高い技術力にあります。加えて、ベトナム国内での競争も激しく、常に最新の技術を学び、効率的な開発方法を追求しています。このような環境が、コストを抑えつつも高い品質を維持する土壌を形成しています。

このコスト効率の良さは、スタートアップ企業から大手企業に至るまで、多くの企業がベトナムでの開発を選択する大きな理由の一つです。

 

 

1-3. コミュニケーションの円滑さ

ベトナムでのラボ型開発が成功しているもう一つの大きな理由は、コミュニケーションの円滑さにあります。ベトナムの人々は、非常にフレンドリーで開放的な文化を持っており、これが良好なコミュニケーションを促進しています。特に、ビジネスの場では、クリアで効果的なコミュニケーションがプロジェクト成功の鍵となります。

1-3-1. 言語の壁を越えて

ベトナムの若者の間では、英語教育が非常に重視されており、多くの技術者が流暢な英語を話します。これにより、国際的なプロジェクトでの言語の壁が大きく低減されています。さらに、ベトナムのIT企業では、クライアントとのコミュニケーションを重視し、チーム内での英語の使用を奨励しているところも少なくありません。これにより、外国のクライアントでもスムーズに意思疎通を行うことができます。

1-3-2. 文化の理解と適応

ベトナムは多様な文化が共存する国であり、異文化間の違いに対する理解と適応能力が高いです。これは、外国のクライアントと働く際にも非常に重要な要素となります。ベトナムの開発チームは、クライアントのビジネス文化やプロジェクトのニーズに合わせた柔軟な対応が可能であり、これが円滑なコミュニケーションとプロジェクトの成功につながっています。

これらの要因により、ベトナムのラボ型開発プロジェクトは、コミュニケーションの面で大きなアドバンテージを持っています。言語能力の高さと文化的適応力により、ベトナムは国際的な開発プロジェクトでのパートナーとして、非常に魅力的な選択肢となっています。

 

1-4. 政府のサポートと安定したビジネス環境

ベトナムでラボ型開発が成功しているもう一つの大きな要因は、政府のサポートと国内の安定したビジネス環境にあります。ベトナム政府は、IT産業の成長を国の重要な戦略の一つと位置付けており、外資系企業を含む多くの企業に対して、様々な支援を提供しています。

1-4-1. 政府によるIT産業への投資

ベトナム政府は、IT教育の推進、技術開発の支援、起業家精神の促進など、多角的なアプローチでIT産業の発展を促しています。これには、税制優遇措置、研究開発(R&D)への補助金、そして高度な技術力を有する人材の育成に向けた投資が含まれます。これらの政策により、ベトナムは外国企業にとって魅力的な開発拠点となっています。

1-4-2. 法律・税制のサポート

外資系企業がベトナムでビジネスを展開しやすいよう、政府は投資関連の法律や税制でのサポートも提供しています。例えば、特定の高技術分野で事業を行う企業には、輸入税の免除や所得税の軽減措置が適用されます。これにより、初期投資の負担が軽減され、ビジネスの成長を促進することができます。

これらの政府のサポートと法制度の整備により、ベトナムは国際的なビジネスにおいても非常に競争力のある場所となっています。安定した政治環境と経済成長が見込まれる中、ベトナムでのラボ型開発は今後もさらに発展していくことが期待されます。

 

2. そもそもベトナムでのラボ型開発って何?

最近、多くの企業が新しい技術やサービスを開発するために、ベトナムで「ラボ型開発」を行っています。ラボ型開発とは、企業が自分のプロジェクト専用の開発チームをベトナムに設置し、そこでソフトウェア開発などを行う方法です。この方式は、コストを抑えつつ、高品質の成果物を得ることができるため、世界中の企業から注目されています。

2-1. ベトナムはコスト、質、サポート体制が強固である

主な理由は、ベトナムが優秀な技術者を多く抱えていること、そして開発コストが他の国々に比べて低いことにあります。例えば、アメリカやヨーロッパの開発コストはベトナムの3倍以上かかることが多いのです。加えて、ベトナムの若者は英語を話す人が多く、国際的なビジネスの場でもコミュニケーションが取りやすいという利点があります。

さらに、ベトナム政府はIT産業の発展を国家戦略として推進しており、外国の企業がベトナムでビジネスを行いやすいように、法律や税制でのサポートも手厚いです。これらの理由から、ベトナムでのラボ型開発は、「コスト効率が良い」「技術者の質が高い」「政府のサポートが得られる」という三つの大きなメリットを企業に提供しています。

このように、ベトナムでのラボ型開発は、多くのメリットがあるため、さまざまな業界で利用されています。

3. ベトナムのラボ型開発成功事例

ベトナムでのラボ型開発の成功は、数多くの事例を通じてその効果が証明されています。世界中の企業がベトナムでの開発を選択し、そのプロジェクトが大成功を収めているのです。ここでは、その中から特に注目すべきいくつかの事例を紹介します。

3-1. 成功事例の紹介

例えば、あるアメリカのスタートアップ企業は、ベトナムの開発チームと協力して、革新的なモバイルアプリを開発しました。このプロジェクトでは、ベトナムチームの技術力と、コストパフォーマンスの高さが大きな成功要因となりました。結果として、アプリは発売後すぐに大ヒットし、数百万ダウンロードを記録しました。

3-2. 事例から学ぶポイント

この事例から学べるポイントは、ベトナムの開発チームが高い技術力を持ちながら、コストを大幅に削減できる点にあります。また、プロジェクト管理とコミュニケーションの効率性も、成功に不可欠な要素でした。クライアントとベトナムチームとの間で、明確な目標設定と綿密なプロジェクト計画が行われ、定期的なコミュニケーションによってスムーズな進行が保証されました。

具体的な数字として、このアプリ開発プロジェクトにおいて、コストは同様のプロジェクトを米国内で行う場合の約1/3で済みました。この経済性と効率性が、ベトナムでのラボ型開発の大きな魅力となっています。

このセクションでは、ベトナムでのラボ型開発がどのようにして成功を収めているのか、実際の事例をもとに解説しました。これらの事例は、ベトナムでの開発を検討している企業にとって、大きな参考となるでしょう。次のセクションでは、あなたも成功への道を歩み始めるための具体的なステップについて紹介します。

 

4. あなたも成功への道を歩み始めよう

ベトナムでのラボ型開発が多くの成功事例を生み出していることは、これまでのセクションで見てきた通りです。では、あなたの企業もベトナムでの開発を始めるためには、どのようなステップを踏むべきでしょうか?ここでは、成功に向けた道のりを歩み始めるための具体的なアドバイスを紹介します。

4-1. 開始するためのステップ

  • 市場調査を行う:まずは、自社のプロジェクトに最適なベトナムの開発パートナーを見つけるために、市場調査を行います。技術力、コミュニケーション能力、過去の実績などを基に、慎重に選択しましょう。
  • コミュニケーションプランを立てる:プロジェクトの成功は、効果的なコミュニケーションにかかっています。時間差や文化の違いを乗り越えるためのプランを事前に立てておきましょう。
  • プロジェクトのスコープを明確にする:開発を始める前に、プロジェクトの範囲、目標、期限などを明確にしておくことが重要です。これにより、期待のズレを防ぎ、スムーズな進行が可能になります。

4-2. 注意すべき点とアドバイス

  • 文化的な違いに配慮する:ベトナムの文化やビジネス慣習を理解し、尊重することが重要です。これにより、相互の信頼関係を築きやすくなります。
  • 品質管理を徹底する:コストパフォーマンスの高さに惹かれがちですが、品質管理にも十分な注意を払いましょう。定期的なレビューを行い、品質基準をクリアしていることを確認します。

ベトナムでのラボ型開発は、適切な準備と管理のもとで行えば、非常に効果的なビジネス戦略となり得ます。このセクションで紹介したステップやアドバイスを参考に、あなたの企業も新たな成功への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

今回は「ベトナムのラボ型開発の4つの成功要因」 について紹介いたしました。最適な開発手段が分からない、海外人材に興味があるが一歩踏み出せない等…オフショア開発について、こんなことが知りたい!がございましたら、最下部の「メールで問い合わせる」よりお気軽にご相談ください。

 

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プログラマー、システムエンジニアを経て2001年にサイバーエイド株式会社を設立。
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